中国が雇用と経済を下支えへ 発改委が5分野の新対策を発表
中国の国家発展改革委員会(NDRC)は8日、雇用と中国経済の安定、高品質な発展をめざし、5つの分野で新たな対策を準備していると発表しました。本記事では、その中身と狙いを日本語で整理します。
雇用と経済を安定させる新たな政策パッケージ
8日(月)に行われた記者会見で、国家発展改革委員会(NDRC)のジャオ・チェンシン副主任は、中国が雇用と経済パフォーマンスを安定させるとともに、高品質な発展を促すための一連の措置を打ち出す方針を明らかにしました。
ジャオ氏によると、新たな政策は次の5つの分野に重点を置いています。
- 雇用の支援
- 対外貿易の安定
- 消費の促進
- 有効投資の拡大
- 安定した発展を支える環境づくり
5つの重点分野ごとの具体策
1. 雇用の支援
雇用分野では、政府が企業に対し、できるだけ現有の雇用を維持するよう促す方針です。そのうえで、職業技能訓練を一段と強化し、労働を通じて就業機会をつくる事業(ワークリリーフ)を拡大し、公共職業紹介などの雇用サービスも充実させるとしています。
2. 対外貿易の安定
対外貿易を安定させるためには、輸出企業が直面するリスクを軽減できるよう、個々の状況に応じた支援策を講じます。また、サービス関連の製品・サービスの海外展開を広げるほか、海外資本の企業に対して中国国内への再投資を促すことも盛り込まれています。
3. 消費の促進
消費については、サービス消費を底上げする新たな措置を打ち出す予定です。具体的には、障がいのある高齢者向けの介護サービスを充実させることや、自動車販売のてこ入れ、技能やスキルを重視した賃金分配制度の整備などが挙げられました。賃金をスキルと結びつけることで、労働意欲や生産性の向上もねらいます。
4. 有効投資の拡大
有効投資の拡大では、日常の消費を支えるインフラ整備に重点が置かれます。商業施設や生活サービス拠点といった消費関連インフラを改善するほか、民間投資への働きかけを強め、新たな政策型金融ツール(政府の方針に沿って資金を供給する金融手段)の導入にも取り組むとしています。
5. 安定した発展を支える環境づくり
安定的な発展のための環境整備としては、資本市場を安定的かつ活発な状態に保ち、不動産市場の安定した発展をさらに確かなものにすること、そして実体経済への金融支援をさらに増やすことが柱となります。これにより、企業の資金調達を円滑にし、実際のビジネス活動を支えるねらいがあります。
「具体性」と「実効性」を重視
ジャオ氏は、今回の政策はすべて、具体性と実行のしやすさを重視して設計されていると説明しました。企業や個人が現場で実際にメリットを感じられることが重要だとし、準備が整った措置から順次導入していく方針を示しています。
一度に大きなパッケージをまとめて発表するのではなく、準備ができたものから機動的に打ち出していくやり方は、経済や雇用の状況を見ながらきめ細かく対応しようとする姿勢とも受け止められそうです。
日本の読者が押さえておきたい視点
今回の発表は、中国が雇用の安定と高品質な発展の両立を掲げていることを改めて示す内容です。短期的には雇用や消費を下支えしつつ、中長期的にはスキル重視の賃金体系や民間投資の活性化を通じて、経済の質的な向上を図ろうとする方向性がうかがえます。
日本やアジアの企業や投資家にとっては、中国の雇用や消費、対外貿易の動きが、サプライチェーンや市場戦略を考えるうえで引き続き重要な要素になります。今後、具体的な制度や支援策が発表される際には、どの分野に重点が置かれているのかを丁寧にチェックしておくことが求められそうです。
この記事が情報整理の一助になったと感じたら、SNSなどで共有し、身近な人と中国経済と雇用のこれからについて話し合うきっかけにしてみてください。#中国経済 #国際ニュース
Reference(s):
China to launch measures to shore up economy, job market: NDRC
cgtn.com








