アメリカ花屋が悲鳴 関税高騰で花の価格と利益のはざまで揺れる
2025年現在、アメリカの花屋が、急激に高くなった関税の影響で仕入れ価格の上昇に悩まされています。母の日や卒業・結婚シーズンに欠かせない花が、消費者にとっても店にとっても「高い一輪」になりつつあるからです。
母の日・卒業・結婚シーズンとアメリカ人の「花文化」
アメリカでは、母の日や卒業式、結婚式などの特別な日に、家族や恋人、友人に花を贈る習慣が根強くあります。特に春から夏にかけての母の日や卒業・ブライダルシーズンは、花屋にとって一年で最も忙しい時期の一つです。
こうしたイベントは、人々が感謝や祝福の気持ちを「花」というかたちで表現する大切な場面であり、その需要がアメリカの花市場を支えてきました。
花はどこから来る?輸入に頼るアメリカの花市場
アメリカ国内で売られている花の多くは、実は他国からの輸入に依存しています。アメリカ国勢調査局やホワイトハウスの情報によると、主な輸入元は次の通りです。
- コロンビア
- エクアドル
- カナダ
- オランダ
- メキシコ
さらに、花束やアレンジメントに欠かせない包装資材の多くは、中国本土から輸入されています。花そのものだけでなく、ラッピングペーパーや箱、リボンなどのコストも、最終的な販売価格に大きく影響します。
関税高騰が直撃 「上げるか、耐えるか」の苦しい選択
現在、こうした輸入品にかかる関税が大きく上昇し、アメリカの花屋は難しい経営判断を迫られています。仕入れ値が上がる一方で、簡単には値上げできないというジレンマに直面しているからです。
店主たちが抱える選択肢は、シンプルですがどちらも厳しいものです。
- 価格を据え置く:顧客離れは防げる一方で、利益率が大きく低下し、経営が厳しくなるリスクが高まります。
- 値上げに踏み切る:コスト上昇分を反映できるものの、長年通ってくれていた常連客が離れてしまう可能性があります。
多くの花屋にとって、これは単なる数字の問題ではありません。家族経営や小規模店舗が多い中で、「長年の顧客との関係」と「店の存続」のどちらを優先するかという、重い判断になっています。
一輪の花の裏にある、見えにくい国際ニュース
今回のアメリカの花屋をめぐる状況は、国際ニュースや経済ニュースが、私たちの日常と意外なところでつながっていることを示しています。関税の変化という一見遠い話題が、花屋の店頭価格や、家族に贈る花束の大きさにまで影響しているのです。
花屋の店主は、採算を守りながらも、これまで支えてくれた顧客を失いたくはありません。一方、消費者も、生活費全体が重くなる中で、どこまで値上がりを受け入れられるのかという現実的な悩みを抱えます。
母の日や卒業式、結婚式で手に取る一輪の花の向こう側には、コロンビアやエクアドル、カナダ、オランダ、メキシコ、さらに中国本土といった多くの国と地域の生産者や物流、そして関税政策があります。そう考えると、花を選ぶという身近な行動も、国際経済の一部をそっと垣間見る行為だと言えるかもしれません。
アメリカの花屋が直面するこのジレンマは、今後も続く可能性があります。私たちがニュースを見るとき、「関税」や「輸入」という言葉の先に、具体的な暮らしや仕事があることを、少しだけ意識しておきたいところです。
Reference(s):
Florists in U.S. struggle with prices due to soaring tariffs
cgtn.com








