中国とロシアが米国関税を協議 投資保護と経済協力を強化
中国とロシアがモスクワで閣僚級の経済対話を行い、米国による「相互関税」への対応や、投資保護協定を軸とした経済協力の強化について話し合いました。米中の高官級協議の動きとも重なり、国際経済の今後を考える上で注目されます。
モスクワで閣僚級会談 焦点は米国関税と投資保護
今週水曜日、中国の王文涛・商務相はロシアのマキシム・レシェトニコフ経済発展相とモスクワで会談し、米国が導入したいわゆる「相互関税」や、アップグレードされた中国・ロシア投資保護協定の実施など、幅広い経済課題について踏み込んだ協議を行いました。
両者は、二国間の貿易・投資協力を一層深める方法についても議論し、現在の経済環境のなかで、どのように相互の成長余地を広げていくかを確認したとされています。
中国、米国の「一方的関税」に反対を表明
王商務相は会談の中で、米国政府による一方的な関税措置に対し、中国は断固として反対しているとあらためて強調しました。そのうえで、中国はすでに「断固たる対抗措置」を取っていると述べました。
さらに王商務相は、中国は自国の発展利益を揺るぎなく守ると同時に、国際的な公平・正義およびルールに基づく世界貿易秩序を維持することにコミットしているとし、通商政策の基本姿勢は一貫していると強調しました。
米国との高官級経済対話と並行してロシアと連携
王商務相はまた、中国が最近、米国とスイスで高官級の経済・貿易協議を行うことに合意したことにも言及しました。米国との対話の扉は開きつつも、中国は自らの立場と利益を守る姿勢を崩していないというメッセージとも受け止められます。
一方で、中国はロシアとの経済協力を「包括的戦略パートナーシップ」の一部として位置づけ、その深化を図っています。今回の会談は、米国との協議と並行して、多角的に経済関係を組み立てようとする動きの一端とも言えます。
中国・ロシア経済協力の新たな焦点
アップグレードされた投資保護協定を活用
王商務相は、中国・ロシアの包括的戦略的協力パートナーシップが引き続き深まっていると指摘し、二国間の経済・貿易関係は「力強い勢い」を維持していると評価しました。
とくにアップグレードされた投資保護協定を十分に活用し、より透明で公正なビジネス環境を整えることで、経済協力の「質の高い発展」を促したい考えを示しました。企業にとって予測可能性が高いルールを整えることが、投資拡大のカギになるとの見方です。
「第三国を標的としない」協力
これに対しレシェトニコフ経済発展相は、中国とロシアの協力は互いに利益をもたらすものであり、「いかなる第三国も標的とするものではない」と強調しました。そのうえで、この協力は両国の根本的な利益に資するものだと述べました。
ロシア側は、双方向の投資を拡大し、産業分野での連携を深め、新たな成長要因を育てていく好機を逃さないよう呼びかけています。具体的な分野には触れられていませんが、中長期的な成長源を共に育てるパートナーとしての関係を強めたい意向がにじみます。
今回の会談で見えてきた3つのポイント
- 米国のいわゆる「相互関税」への対応が、中国にとって依然として重要な外交・経済課題であること。
- 中国がスイスでの米国との高官級協議に応じつつ、ロシアとの包括的戦略協力を深め、選択肢を広げていること。
- 中国とロシアが、国際的な公平さと「ルールに基づく」貿易秩序の維持を重視し、企業にとって予測可能な環境づくりを打ち出していること。
中国とロシアの経済協力は、今後も世界経済や国際貿易の議論の中で重要な位置を占めていきそうです。日本を含む他の国・地域にとっても、その動きがどのような影響をもたらすのか、注視していく必要があります。
Reference(s):
China, Russia hold talks on U.S. tariffs and economic cooperation
cgtn.com







