中国と中・東欧諸国の経済協力が拡大 2024年貿易は過去最高に
中国と中・東欧諸国(CEEC)の経済・貿易関係が安定した成長を続け、電気自動車や電池など新しい分野でも協力が広がっています。中国商務省は、今後も重要な協力の機会が見込まれると強調しました。
安定成長を続ける中国と中・東欧諸国の貿易
中国商務省によると、中国と中・東欧諸国(CEEC)の経済・貿易協力は、ここ十数年にわたり「健康的で安定した」発展を続けています。
2012年以降、中国とCEECとの貿易額は年平均8.8%のペースで伸び、同地域から中国への輸入も年平均7.4%増加しました。いずれも同じ期間の中国全体の対外貿易の伸びを上回るペースです。
特に2024年、中国とCEECの貿易額は前年比6.3%増の1423億ドルと過去最高を更新しました。数量面だけでなく、構造面でも連携が進んでいることがうかがえます。
投資も活発化 EV・電池関連が「新たなハイライト」に
貿易だけでなく、投資面の協力も強まっています。中国商務省のYan Dong氏は、これまでに中国からCEECへの投資額が240億ドルを超えたと説明しました。
近年では、電気自動車(EV)や車載用の電力電池などの産業チェーンに属する中国企業が、中・東欧地域での調査や投資を一段と強めており、投資協力の「新たなハイライト」になっているといいます。
中・東欧諸国にとっては、高度な製造業や関連インフラを誘致する機会になり、中国側にとっては欧州市場に近い生産・物流拠点を確保できるという、双方にとってのメリットが意識されています。
「相互補完性」と開放拡大がつくる新しい余地
商務省は、中国とCEECのあいだには、産業構造、物品貿易、サービス貿易の面で高い補完関係があると指摘しています。生産技術や市場規模、資本・人材など、それぞれの強みが異なるからです。
今後の協力拡大に向けて、Yan氏は主に次の点を挙げています。
- 中国の「高水準の対外開放」の一層の推進
- 博覧会や見本市など、二国間・地域間の経済・貿易協力を支えるプラットフォームの整備
- 産業・貿易・サービス分野での補完性を生かした新たなビジネス機会の創出
こうした要素が組み合わさることで、中・東欧諸国の企業にとっても、中国市場へのアクセス拡大や共同プロジェクトへの参加のチャンスが広がると見られます。
寧波で開催された第4回中国・中東欧博覧会
中国商務省によれば、中国と中・東欧諸国の協力を具体的なプロジェクトにつなげる場として、各種の経済・貿易プラットフォームも整備されています。
その一つが「第4回中国・中東欧諸国博覧会・国際消費財博覧会」です。浙江省寧波市で2025年5月22日から25日まで開催され、CEECの特色ある製品を集中的に紹介し、中国への輸入拡大や投資促進を図る主要なプラットフォームの一つと位置づけられました。
この博覧会を通じて、CEECの特色ある製品の認知度向上や、中国への輸入拡大、企業同士の投資・ビジネスマッチングが進むことが期待されています。
読者にとっての意味――「分散」と「つながり」の視点
中国と中・東欧諸国の協力拡大は、日本から見ると一見遠い話のように感じられるかもしれません。しかし、サプライチェーン(供給網)の多様化や、EVと電池といった次世代産業の動きとして捉えると、私たちの暮らしやビジネスとも無関係ではありません。
例えば、
- 欧州向けの製造拠点が中・東欧に広がることで、世界の物流ルートや価格動向に変化が出る可能性
- 中国とCEECのサービス貿易が伸びることで、観光や教育、ITサービスなどで新しい連携が生まれる可能性
といった点が挙げられます。
国際ニュースを追うとき、「どの国とどの地域が、どの分野でつながりを強めているのか」という視点を持つと、ニュースの背景が立体的に見えてきます。中国と中・東欧諸国の協力も、そうした世界の動きの一つとして、今後の展開を静かに見ていく必要がありそうです。
Reference(s):
China-CEEC cooperation sees important opportunities: commerce ministry
cgtn.com








