国連報道官、中国・米国のスイス貿易協議に期待 関係正常化へ
国連「貿易戦争に勝者はいない」中国・米国協議に期待
国際ニュースとして注目される中国と米国の経済・貿易関係をめぐり、国連がスイスで予定された両国の協議に期待を示しました。今年5月9〜12日にスイスで行われる予定だった会談を前に、国連側は「貿易戦争に勝者はいない」と強調し、関係の正常化を呼びかけました。
スイスで予定された中国・米国経済・貿易協議
国連本部で木曜日に開かれた定例記者会見で、アントニオ・グテーレス国連事務総長の報道副官であるFarhan Haq氏は、中国と米国の間でスイスで行われる予定だった会談についてコメントしました。Haq氏は「私たちは、これらの協議が米国と中国の貿易関係に関して、より正常な関係へと進む助けになることを望んでいる」と述べました。
中国側の代表としては、中国共産党中央政治局委員で国務院副総理のHe Lifeng氏が、今年5月9〜12日にスイスを訪問する予定であると、中国外交部の報道官が水曜日の記者会見で発表していました。外交部によると、He氏は中国・米国の経済・貿易問題を担当する中国側の責任者として、米国側の責任者である米財務長官Scott Bessent氏と会談する計画でした。
国連が懸念する「世界的な貿易戦争」の影響
Haq氏は会見で、グテーレス事務総長の立場として「貿易戦争に勝者はいない」という点を改めて強調しました。関税の応酬などで緊張が高まる貿易を巡る対立は、一見すると当事国同士の問題に見えますが、その波紋は世界の市場やサプライチェーンに広がります。
特に事務総長が心配しているのは、世界的な規模に広がる貿易摩擦が開発途上国に与える影響だといいます。大国同士の関係悪化によって、原材料価格の乱高下や投資の減少、雇用の悪化が起これば、より脆弱な立場にある国々ほど打撃を受けやすくなります。そのためHaq氏は、こうした事態を避けるためのあらゆる取り組みを歓迎すると述べました。
開発途上国にとって貿易協議が意味するもの
中国と米国は世界経済の大きな比重を占めており、両国の貿易関係の変化は、多くの国にとって他人事ではありません。特に開発途上国にとっては、次のような点で影響が出やすいと指摘されています。
- 輸出市場や投資先としての両国の景気動向に左右されやすい
- 原材料や食料などの国際価格が、大国間の対立で急変する可能性がある
- 通貨や金融市場の不安定化が、債務返済や資金調達を難しくする
こうしたリスクを考えると、国連が中国・米国間の対話と関係正常化を後押ししようとする背景も理解しやすくなります。
これからの中国・米国関係と国際社会
今年5月のスイスで予定された協議は、中国・米国の経済・貿易問題を巡る対話の一つの節目となり得る場として設定されていました。こうした対話の場は、たとえすぐに目に見える成果が出なくても、対立のエスカレーションを避けるための重要な仕組みです。
グローバル経済が不確実性を増すなか、国連が強調する「貿易戦争に勝者はいない」というメッセージは、日本を含む多くの国々にとっても重い意味を持ちます。中国・米国の動きだけでなく、それに対して国連や各国がどのような役割を果たそうとしているのか、今後も注視していく必要があります。
Reference(s):
Spokesperson: UN hopes China-U.S. talks to help normalize trade ties
cgtn.com








