電動飛行機と折りたたみスキー スロベニア発グリーン技術が寧波に集結 video poster
2025年、中国浙江省寧波市で開かれた第4回中国・中東欧諸国博覧会で、スロベニアのグリーンテクノロジーが注目を集めました。電動航空機や折りたたみスキーといった未来志向の製品が披露され、持続可能なモビリティの可能性を示しました。
- 電動航空機が示す空の脱炭素化
- 折りたたみスキーが変える雪山へのアクセス
- 中国と中東欧のグリーン協力の最前線
中国・中東欧諸国博覧会とは
中国・中東欧諸国博覧会は、中国と中東欧諸国の経済や技術協力を深めるための場として開催されているイベントです。今回で4回目となる博覧会には、各国の政府関係者や企業が参加し、自国の強みや共同プロジェクトを紹介しました。
会場となった寧波は港湾都市として知られ、中国内外の企業が集まる物流とビジネスの拠点です。そこで開かれる国際博覧会は、製品の展示にとどまらず、政策対話やビジネスマッチングの場としても機能します。
スロベニア要人が語る未来の移動
今回、スロベニアからは国民議会副議長のMeira Hot氏と、国家レベルの経済政策を担当するState SecretaryのMatevž Frangež氏が出席しました。両氏はブースを巡りながら、自国企業の技術や理念を自ら説明し、来場者にスロベニアの可能性を伝えました。
現地からは、中国の国際メディアCGTNのCui Yingjie記者が同行し、電動航空機や折りたたみスキーをはじめとするスロベニア製品を紹介しました。政治とビジネス、メディアが交差する現場から、グリーンテクノロジーを軸にした協力の姿が浮かび上がります。
電動航空機が開く静かな空
会場でひときわ目を引いたのが、電動航空機です。電動モーターとバッテリーで飛行する小型機は、短距離の移動や訓練用などを想定した設計とされており、従来の小型機と比べて騒音や運航コストを抑えられる点が強調されました。
排出ガスを出さない電動航空機は、空の脱炭素化に向けた有力な選択肢の一つとして世界的に注目されています。まだ航続距離やバッテリー容量といった課題は残るものの、技術の蓄積がそのまま次世代の航空インフラに直結する分野でもあります。
スロベニアのような小国が、このニッチな領域で存在感を示すことは、グローバルな技術競争の中での戦い方を考えるうえでも示唆的です。巨大市場だけでなく、特定分野での専門性が国際舞台での発言力につながる可能性があるからです。
折りたたみスキーに見る発想の転換
もう一つの象徴的な展示が、折りたたみスキーでした。スキー板を分割して折りたためるようにすることで、運搬や保管の負担を軽くし、都市生活者や旅行者でも扱いやすくする発想です。
雪山での滑走性能を保ちながら、移動時にはコンパクトになるプロダクトは、モビリティとアウトドアの境界を柔らかくつなぎます。車を持たない人や公共交通で移動する人にとっても、ウインタースポーツへのアクセスを広げる可能性があります。
ここで見えてくるのは、大型インフラではなく、日常の道具の側から環境負荷の少ないライフスタイルを設計していくという視点です。電動航空機のような大きな技術と、折りたたみスキーのような身近な工夫が、同じグリーンテクノロジーの文脈で語られているのが印象的です。
中国と中東欧が交差するグリーン協力
こうしたスロベニアの展示が寧波で紹介された背景には、中国と中東欧諸国の間で進む経済協力があります。製造基盤と広大な市場を持つ中国と、独自の技術やデザイン力を持つ中東欧諸国が組み合わされば、グリーントランジションをめぐる新しいビジネス機会が生まれる可能性があります。
博覧会の場では、製品を前にした対話が自然と気候変動やエネルギー政策、交通インフラの将来像といったテーマに広がっていきます。そこでは、どの地域でも共通する課題と、それぞれの国らしい解決のアプローチが並びます。
静かに未来を描くプロトタイプたち
電動航空機も折りたたみスキーも、現時点では大規模に普及した製品とは言えません。しかし、それぞれが移動をもっと静かに、軽く、環境に優しくするという方向性を具体的な形にしたプロトタイプであることは確かです。
2025年の寧波で披露されたスロベニアの技術は、未来の空や雪山の風景を少しだけ違うものとして想像させてくれます。大きなスローガンではなく、小さなプロダクトの積み重ねから持続可能な社会の輪郭を考えてみる。そのための素材が、この博覧会には揃っていました。
Reference(s):
Electric planes, foldable skis: Slovenian officials show us the future
cgtn.com








