広州がテック・文化・ゲーム産業を強化 大湾区で著作権サービス拠点に
中国南部の広東省・広州市で、テック、文化、ゲーム産業向けのビジネス環境を整える動きが進んでいます。著作権サービスの強化を通じて、粤港澳大湾区のイノベーション拠点をめざす取り組みです。
広州がめざすビジネス環境の高度化
広州市は、テック企業や文化・ゲーム関連企業が事業を進めやすいよう、ビジネス環境の最適化を進めています。その中核を担うのが、広州市黄埔区にある South China Copyright Service Hall です。
この著作権サービスホールは、著作権に関する研修の提供、登録など一連の手続きの支援、さらに資金調達のサポートまで、エンド・ツー・エンドのサービス提供を掲げています。創作から事業化までを途切れなく支えることで、クリエイターや企業が安心して新しいコンテンツやサービスを生み出せる環境づくりを目指しています。
統合著作権サービスで大湾区のハブに
同ホールは、統合された著作権サービスシステムを強みに、広東省だけでなく、香港やマカオを含む粤港澳大湾区、さらに周辺地域の文化・クリエイティブ産業やテック企業を支える中核拠点となることを目指しています。
こうした拠点が機能することで、次のような効果が期待されます。
- コンテンツやソフトウェアなどの知的財産を適切に保護しやすくなる
- 地域をまたぐビジネス展開やライセンス契約を進めやすくなる
- 著作権に不慣れなスタートアップや中小企業も、専門的な支援を受けやすくなる
2024年の著作権登録が示すデジタル化
中国の国家版権局によると、2024年には中国での著作権登録件数が1063万件超に達し、前年から19.13%増加しました。そのうち、コンピューターソフトウェアに関する登録は約283万件で、前年から13.31%増となっています。
登録件数の大幅な増加は、ソフトウェアやゲーム、オンラインサービスなど、デジタル分野での創作活動と著作権保護への意識が高まっていることを物語っています。広州のような都市が著作権サービスを強化する背景には、こうした動きがあります。
テック・文化・ゲーム産業へのインパクト
テックやゲーム、文化産業にとって、著作権はビジネスの土台となる無形資産です。登録や保護の仕組みが整い、資金調達の仕組みとも結び付くことで、企業は権利リスクを抑えながら事業を拡大しやすくなります。
一般に、著作権制度やサービスが充実すると、次のようなメリットが期待されます。
- ゲームやアプリ、映像作品などの不正コピーや無断利用の抑止
- クリエイターや開発者への収益分配の透明性向上
- 海外展開の際の権利関係の整理や交渉のしやすさ
広州での取り組みは、こうした環境を整えることで、テック企業や文化・ゲーム関連企業の集積と競争力の向上を狙うものだと言えます。
日本の読者にとっての意味
日本の読者にとって、広州や粤港澳大湾区の動きは、アジアのデジタル・クリエイティブ市場の変化を読み解く重要なヒントになります。どの都市がどのような分野で強みを築こうとしているのかを見ることで、地域ごとの役割分担や連携の方向性が見えてきます。
とくに、コンテンツやゲーム、ソフトウェアなどを扱う企業やクリエイターにとっては、海外と協業する際に、相手地域の著作権制度や支援体制を把握しておくことが欠かせません。広州が著作権サービスとビジネス環境の両面でどこまで存在感を高めていくのか、今後も注目していく価値がありそうです。
Reference(s):
Guangzhou boosts business climate for tech, culture and gaming
cgtn.com








