中国と太平洋島しょ国、貿易と気候で連携強化へ 第三回外相会合のポイント
中国と太平洋島しょ国の関係が、貿易と気候変動対策を軸に一段と深まりつつあります。今年5月に中国で開かれた第3回中国・太平洋島しょ国外相会合で、双方はインフラや貿易、環境協力など幅広い分野で連携を強化する五つの合意に達しました。
会合の概要
王毅外相は、2021年に設けられた中国と太平洋島しょ国の外相会合の枠組みの下で、今回初めて中国で対面形式の会合を開催したと説明しました。複数の太平洋島しょ国の代表が参加し、双方のパートナーシップを今後どう発展させるかについて協議しました。
合意した五つの方向性
今回の会合では、主に次のような方向性で幅広いコンセンサスが得られたとされています。
- 一帯一路とブルー・パシフィック大陸2050戦略の連携強化
- 太平洋島しょ国産品の中国市場へのアクセス拡大
- 観光とビジネスを支える航空路線の拡充
- 気候変動対策と気候資金・技術協力の推進
- 防災・貧困削減と生活支援プロジェクトの実施
一帯一路と2050戦略のシナジー
双方は、中国が進める一帯一路構想と、太平洋島しょ国側の長期ビジョンであるブルー・パシフィック大陸2050戦略との連携を深めることで一致しました。特に、インフラ整備、貿易、農業、漁業、観光、航空といった分野で協力を進める方針です。
市場アクセスと航空路線
中国側は、太平洋島しょ国からの輸出品がより多く中国市場に入れるよう、市場アクセスの改善に取り組むとしています。高品質な農水産品などが中国の消費者に届く機会が増える可能性があります。
また、双方は観光とビジネスのつながりを強めるため、直行便を含む新たな航空路線の開拓を検討することで合意しました。移動時間の短縮は、人の往来だけでなく、企業の活動にも影響を与えるとみられます。
気候変動と災害対策での協力
太平洋島しょ国が深刻な気候リスクに直面していることを踏まえ、中国はパリ協定の枠組みのもとで協力を強化すると表明しました。特に、共通だが差異ある責任という原則を強調し、先進国に対しては気候資金や技術移転の約束を果たすよう求めています。
同時に、中国は南南協力を通じて太平洋島しょ国の気候変動への適応を支援するとしています。具体的には、防災体制の整備や緊急物資の備蓄、貧困削減などを優先分野に位置付けました。
小さくても効果的な200のプロジェクト
中国は今年、太平洋島しょ国で200件の小さいけれど効果的な生活関連プロジェクトを実施する計画です。詳細は明らかにされていませんが、こうした事業は、地域コミュニティの暮らしに直接届く支援として位置付けられています。
今回の合意が示すもの
今回の合意は、貿易やインフラに加えて、気候変動や防災といった人々の生活に直結する課題での協力を同時に進めようとする動きが強まっていることを示しています。太平洋島しょ国にとっては、輸出先の拡大や観光・航空ネットワークの改善、そして気候危機への対応力の向上につながる可能性があります。
中国と太平洋島しょ国のパートナーシップが、今後どのように具体化し、各国の現場でどのような変化をもたらすのか。貿易と気候という二つの軸から、引き続き注目が集まりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








