フォーミュラEが変える未来のモビリティ 上海の電動レースが示したもの video poster
2025年5月31日から6月1日にかけて、完全電動のレーシングシリーズ「フォーミュラE」が中国本土・上海に戻ってきました。全車が電気で走るこの国際レースには、11チームが参戦し、高速バトルと緻密な駆け引きで観客を魅了しました。
現地のサーキットからは、CGTNのWang Tianyu記者が、迫力ある走行シーンとともに、フォーミュラEが電気自動車(EV)技術の実験場として果たしている役割を伝えています。
フォーミュラEは「未来のモビリティ」の実験場
フォーミュラEは、単なるモータースポーツではなく、未来のモビリティを形づくる技術のテストベッド(実証の場)として位置づけられています。サーキットで磨かれたノウハウは、そのまま次世代の電気自動車や移動サービスにつながっていきます。
レースで試される主な技術
- 高効率な電動パワートレーン(モーターや電力制御装置)
- バッテリーの性能・安全性を高めるための設計や冷却技術
- レース中にエネルギーをどう使うかを最適化するソフトウェア
- エネルギー回生ブレーキなど、走りながら電力を回収する仕組み
こうした技術は、レースという厳しい条件のもとで限界まで試されることで、実際の道路環境でも使えるレベルへと洗練されていきます。
サーキット発の技術が日常に届くまで
フォーミュラEのような電動レースで培われた知見は、次のようなかたちで私たちの日常モビリティに影響を与える可能性があります。
- より少ない電力で長く走れる、効率の高い一般向けEV
- 渋滞や天候などに応じてエネルギー消費を賢く管理する車載ソフトウェア
- 都市部の短距離移動やシェアリングサービス向けの小型EV
- 宅配や公共交通など、商用車の電動化を支える信頼性の高い技術
レースを通じて得られる膨大なデータと経験が、こうした開発を後押しし、結果として「静かでクリーン、かつ快適な移動」の実現に近づいていきます。
上海開催が示すもの
今回の上海での開催は、モータースポーツと環境技術、そして都市のモビリティ戦略が交わる象徴的な舞台といえます。電気だけで走るレースカーが大都市のサーキットを駆け抜ける光景は、移動の電動化がより身近なものになりつつあることを示しています。
観客にとってはスピードとテクニックを楽しむエンターテインメントである一方、自動車メーカーや技術企業にとっては、次の一歩を探る「公開実験」の場でもあります。
レースから考える、これからの移動のかたち
2025年の今、世界各地で交通の電動化やデジタル化が進むなか、上海でのフォーミュラEは、私たちにいくつかの問いを投げかけています。
- 次にクルマを選ぶとき、「電動」であることをどこまで重視するか
- 都市の公共交通やシェアリングサービスと、個人のクルマ利用をどう組み合わせるか
- エネルギーの使い方を「速さ」だけでなく「効率」や「環境負荷」からも考えられるか
サーキットで生まれる技術やアイデアは、こうした問いに対するヒントのひとつです。フォーミュラEのような国際レースを、日本語で丁寧に追いかけることは、世界のモビリティの変化を自分ごととして考えるきっかけにもなります。
上海での11チームによる電動バトルはすでに幕を閉じましたが、そこで試された技術と経験は、これからの数年で、私たちの日常の移動のかたちとなって現れていくはずです。
Reference(s):
cgtn.com








