中国「618」セールを読み解く3つのキーワード
2025年の中国の大型ネット通販イベント「618ショッピングフェスティバル」が、きょう12月8日に最終日を迎えました。今年の「618」を読み解く3つのキーワードから、中国のオンライン消費のいまを整理します。
キーワード1:かつてない「ロングラン開催」
今回の「618ショッピングフェスティバル」は、これまでになく長い期間にわたって実施されました。長期化により、消費者はじっくりと価格や商品を比較でき、小売各社は段階的にセールやキャンペーンを展開することが可能になりました。
セールの「ロングラン化」は、次のような変化を生み出していると考えられます。
- 短期間で一気に盛り上げる「一点集中型」から、数週間〜数カ月かけて需要を喚起する「分散型」へ
- 在庫や物流を平準化しやすくなり、配送の混雑やトラブルを抑えやすい
- 消費者データをより長い期間にわたり収集・分析できるため、きめ細かなマーケティングにつながる
キーワード2:家電ブームが鮮明に
今年の「618」では、家電製品の売れ行きが特に好調だったことが大きな特徴です。テレビや冷蔵庫、洗濯機といった定番製品に加え、生活を効率化する小型家電やスマート家電などへの需要も高まったとみられます。
家電ブームの背景には、次のような要因が重なっている可能性があります。
- 自宅での時間をより快適にしたいというニーズの継続
- 省エネや高機能機種への買い替え需要
- オンライン限定の割引やセット販売による「お得感」の演出
中国本土の家電市場はすでに成熟しているとも言われますが、大型セールをきっかけに、新しいカテゴリーや高付加価値製品が広がっていく流れが見えてきます。
キーワード3:グローバル取引の急増
今回の「618ショッピングフェスティバル」では、中国本土と海外をまたぐ取引、いわゆるグローバルな取引額が大きく伸びた点も見逃せません。海外に住む消費者が中国のECプラットフォームを利用したり、中国本土の消費者が海外ブランドの商品を購入したりする動きが加速しています。
グローバル取引の拡大は、次のような意味を持ちます。
- 中国本土の事業者にとっては、国内市場だけでなく海外市場へのアクセスが広がる
- 海外ブランドにとっては、「618」を通じて中国本土の巨大な消費市場にアプローチする機会になる
- 物流や決済、越境通関などのインフラ整備が一段と進むきっかけになる
日本の読者にとってのポイント
「618ショッピングフェスティバル」は中国本土のイベントですが、その動きは日本を含むアジアや世界の企業、消費者にも少なからず影響を与えます。
- 長期化するセールは、日本のECやリアル店舗のキャンペーン設計にもヒントを与える
- 家電ブームやスマート家電へのニーズは、日本メーカーの製品開発・輸出戦略を考える材料になる
- グローバル取引の増加は、今後の越境ECや国際物流のあり方を考える上で重要な指標となる
2025年の「618」が示した、ロングラン、家電ブーム、グローバル取引という3つのキーワードは、中国のオンライン消費が量から質へと変化しつつあることを映し出しています。日本の私たちにとっても、アジア発の新しい消費スタイルを読み解く手がかりとして、引き続き注目しておきたい動きです。
Reference(s):
cgtn.com








