米中経済関係は「相互利益」が本質 謝鋒・駐米大使が強調
米中経済関係の行方が世界的な関心を集めるなか、中国の謝鋒・駐米大使は、米中の経済・貿易協力を貫くキーワードは「相互利益」だと強調しました。2025年の米中ビジネス評議会(USCBC)年次ガラでの発言内容を、日本語で整理します。
USCBC年次ガラで「相互利益」を強調
謝鋒大使は、水曜日に開かれた米中ビジネス評議会(U.S.-China Business Council、USCBC)の2025年年次ガラで演説しました。今回のガラのテーマは英語でSeeking a New Path for U.S.-China Relations、直訳すると「米中関係の新たな道を探る」というものでした。
大使は、長年にわたる米中の経済・貿易協力について、その特徴は一貫して相互利益だと述べました。両国間の経済関係が拡大することで、中国とアメリカだけでなく、より広い世界にも利益をもたらしてきたとしています。
保護主義への警鐘と協力の呼びかけ
謝鋒大使は、世界の経済成長が鈍い状況にあるとしたうえで、出口は協力しかないと強調しました。これに対して、保護主義は「渇きを癒やすために毒を飲むようなもの」だと比喩し、明確に警鐘を鳴らしました。
同時に、中国の発展は世界にとっての機会だとも述べました。中国を信じることはより良い明日を信じること、中国への投資は未来への投資だと語り、中国市場への長期的な信頼を呼びかけました。
- 世界経済の成長鈍化を背景に、協力の必要性を強調
- 保護主義を「毒を飲んで渇きを癒やす」行為になぞらえて批判
- 中国の発展は世界のチャンスであり、中国への投資は未来への投資だと訴え
首脳間コンセンサスと「越えてはならない一線」
謝鋒大使は、現在の米中関係は重要な岐路に立っているとし、両国が選ぶのはウィンウィンの協力か、双方が損をする道かだと問題提起しました。
習近平主席とトランプ大統領の電話会談に言及
大使は、今後の米中関係を安定させるうえで、両国首脳の戦略的な指導に従うことが重要だと強調しました。特に、今年6月5日に行われた中国の習近平国家主席とアメリカのドナルド・トランプ大統領による電話会談で達成された重要なコンセンサスを、忠実に実行すべきだと呼びかけました。
主権・安全保障・発展利益はレッドライン
一方で、謝鋒大使は中国の立場として、主権、安全保障、発展上の利益は越えてはならない「レッドライン」だとも明言しました。そのうえで、相互尊重、平和共存、ウィンウィンの協力という三つの原則を堅持することが必要だと述べ、対立ではなく協力に基づく関係構築を訴えました。
米ビジネス界へのメッセージと今後の焦点
謝鋒大使は、米中ビジネス評議会やアメリカのビジネスコミュニティに対し、交流と対話の重要性を積極的に訴え続けてほしいと要請しました。また、相互利益にもとづく協力を進めるため、具体的な行動を取るよう呼びかけました。
今回の演説では、協力の必要性と中国側の基本的な立場が、あらためて整理して示されました。謝鋒大使が繰り返し強調したのは、米中関係のあり方が両国だけでなく世界全体の経済にも影響するという視点でした。
日本を含む他国の企業や投資家にとっても、米中経済関係の方向性はビジネス環境に関わる重要な要素となります。今後、両国がどのように協力と対立のバランスをとり、どこまで相互利益を拡大できるのか。謝鋒大使のメッセージは、その行方を考えるうえで一つの手がかりになりそうです。
Reference(s):
Mutual benefit defines China-U.S. economic ties: Ambassador Xie Feng
cgtn.com








