中国と南アジア貿易、2024年に約2,000億ドル 広がる経済圏の今
中国と南アジアの貿易が約2,000億ドルに到達
中国と南アジア諸国との貿易が、ここ10年で着実に拡大しています。2024年には、両者の貿易額が約2,000億ドルに達し、この10年でほぼ2倍になったとされています。
この数字は、2024年6月6日に中国の国務院新聞弁公室が開いた記者会見で公表されたものです。発表によると、過去10年間の平均年間成長率はおよそ6.3%で、緩やかですが安定した拡大が続いてきたことが分かります。
南アジアにとって最大の貿易相手となる中国
中国は、パキスタンやバングラデシュを含む複数の南アジア諸国にとって、数年連続で最大の貿易相手となっています。製造業向けの中間財から消費財、インフラ関連の機材まで、多様な分野で取引が行われています。
南アジア側にとっては、巨大な市場を持つ中国との貿易拡大は、輸出先の多様化や産業育成の機会につながります。一方の中国にとっても、人口増加と経済成長が続く南アジアは、長期的なパートナーとして重要性を増していると考えられます。
10年で2倍に増えた貿易、何がポイントか
この10年で貿易額が2倍になった背景には、いくつかのポイントがあります。具体的な政策や個別案件には触れられていませんが、公表された数字から読み取れるのは次のような傾向です。
- 年平均約6.3%という、極端ではないが息の長い成長ペース
- 10年というスパンで見たとき、積み上げが「2倍」という規模の変化につながっていること
- 複数の南アジア諸国で、中国が最大の貿易相手というポジションを維持していること
急激なブームではなく、比較的安定した伸びが積み重なって現在の水準に至っている点は、地域の経済関係が「一過性」ではなく「構造的」に強まっていることを示していると見ることもできます。
昆明で開かれた中国・南アジア博覧会の役割
こうした貿易関係の広がりを背景に、2024年には中国南西部の雲南省・昆明で、中国と南アジアの経済交流をテーマにした大型イベントが開かれました。
第9回中国・南アジア博覧会(China-South Asia Expo)は、第29回中国昆明輸出入商品交易会と同時開催され、2024年6月19日から24日まで昆明で行われました。会場となった昆明は、雲南省の省都であり、中国と南アジア・東南アジアをつなぐ陸路の結節点として位置付けられています。
博覧会の目的は、地域の経済的な結びつきを一段と深め、中国と南アジア諸国の間の「高品質な協力」を促進することにあります。具体的には、次のような役割が期待されたとみられます。
- 中国と南アジアの企業・政府関係者が一堂に会する対話の場
- 貿易や投資、物流、サービスなどの新しい協力案件を探る機会
- 中小企業やスタートアップが、相手地域の市場にアクセスする入り口
2024年時点で貿易額が約2,000億ドルに達したタイミングでこうした場が設けられたことは、単なる数字の拡大にとどまらず、協力の質や分野の多様化を意識していることの表れだと受け止められます。
日本の読者にとっての意味合い
日本から見ると、「中国と南アジアの経済圏」がより密接につながっていく流れは、遠い地域のニュースのようでいて、実はサプライチェーン(供給網)や市場戦略を考える上で無視できない動きです。
- 製造業やインフラ関連分野で、中国と南アジアの連携が強まれば、世界の生産・物流ネットワークに影響を与える可能性があります。
- デジタルサービスや越境電子商取引(国境を越えたオンライン取引)の拡大は、消費者の購買行動や企業のビジネスモデルにも変化をもたらし得ます。
日本企業や日本の消費者にとっても、中国と南アジアを結ぶ新しい物流ルートやサービスが、価格や品揃え、ビジネス機会に影響する場面が増えていくかもしれません。
これから注目したいポイント
2024年までのデータや博覧会の動きを踏まえると、今後数年で次のような点に注目が集まりそうです。
- 中国と南アジアの貿易額が、約2,000億ドルからどこまで拡大していくのか
- モノの貿易だけでなく、サービスやデジタル分野での協力がどの程度広がるのか
- 環境対応や持続可能性を意識したプロジェクトが、地域協力の中でどのように位置付けられるのか
2024年に示された「約2,000億ドル」「10年で2倍」「年平均6.3%成長」という数字は、中国と南アジアの関係が新たな段階に入りつつあることを象徴するものです。今後も、博覧会や対話の場を通じて、地域経済の連携がどのように深まっていくのかが注目されます。
Reference(s):
cgtn.com







