中国、AIIBの越境インフラ支援を表明 北京で2025年年次総会 video poster
北京で開催中のアジアインフラ投資銀行(AIIB)2025年年次総会で、中国の藍佛安(Lan Fo'an)財政相が越境インフラ整備と国境をまたぐつながりの強化、そして世界的な持続可能な発展に向けてAIIBを強く支援していく姿勢を示しました。本稿では、この発言が意味するものを国際ニュースとして整理します。
北京で開かれるAIIB 2025年年次総会
2025年のAIIB年次総会は、現在、北京で開催されています。会合の場で藍佛安財政相は、中国は越境インフラの発展を非常に重視していると述べ、AIIBが進める国境をまたぐコネクティビティ(つながり)の強化と世界全体の持続可能な発展の取り組みを支持する考えを表明しました。
AIIBの年次総会は、加盟各国・地域の担当者が集まり、インフラ投資や資金の活用について議論する重要な場となっています。北京での開催は、インフラ分野で存在感を持つ中国にとって、自らの方針や優先課題を共有するタイミングにもなっています。
中国が重視する越境インフラとは
藍財政相が言及した越境インフラとは、単一の国内にとどまらず、国境をまたいで接続するインフラを指します。代表的な分野として、次のようなものが挙げられます。
- 複数の国や地域を結ぶ道路・鉄道・港湾・空港などの交通インフラ
- 送電網やガス・パイプラインなど、エネルギー供給を支えるネットワーク
- 海底ケーブルやデータセンター間の回線など、デジタル・通信インフラ
こうしたインフラは、貿易や人の往来、データの流通を支える基盤であり、経済成長だけでなく、災害対応やエネルギー安全保障の面でも重要性が高まっています。
AIIB支援を通じたコネクティビティと持続可能な発展
藍財政相は、AIIBの役割として、国境を越えて地域同士をつなぐコネクティビティの強化と、世界的な持続可能な発展の推進を挙げました。中国は、こうしたAIIBの取り組みを支持し、協力を深めていく姿勢を明確にしています。
国境をまたぐインフラ投資と持続可能性を両立させるには、次のような視点が欠かせません。
- 経済性だけでなく、環境負荷や地域社会への影響を考慮したプロジェクト設計
- 複数の国・地域の制度や規格を調整し、長期的に運用可能な枠組みを整えること
- インフラ整備の恩恵が、中小企業や地域住民にも広く行き渡るようにすること
AIIBの場でこうした議論が進むことで、単なる建設ではなく、より持続可能で包摂的なインフラ投資のあり方が模索されていくとみられます。
なぜ今、越境インフラが注目されるのか
2025年現在、世界ではサプライチェーン(供給網)の再構築やエネルギー転換、デジタル化の加速など、国境をまたぐ課題が重なっています。その中で、越境インフラには次のような役割が期待されています。
- 物流や人の移動を円滑にし、貿易と投資の安定を支える
- 再生可能エネルギーを含む電力・エネルギーの融通を可能にし、安定供給に貢献する
- 高速で安全なデータ通信網を整備し、デジタル経済の基盤を提供する
中国がAIIBを通じて越境インフラと持続可能な発展への支援を打ち出したことは、こうした国際的な潮流に合わせて、自国の優先課題と国際的な協力枠組みを重ねていく動きと位置づけることができます。
日本とアジアの読者にとっての意味
日本やアジアの企業・投資家、政策担当者にとって、AIIBの年次総会で交わされるメッセージは、今後のインフラ市場や国際協力の方向性をうかがう手がかりとなります。
- どの地域・分野の越境インフラが優先されるのか
- 環境や社会への配慮をどの程度、投資判断の軸に置くのか
- 資金調達やプロジェクトへの参加機会がどのように広がるのか
こうした論点は、日本の官民がどのような形でアジアや世界のインフラ整備に関わっていくかを考えるうえでも、重要な材料となりそうです。
今後の焦点
北京で行われている2025年AIIB年次総会での藍佛安財政相の発言は、中国が越境インフラと持続可能な発展を重視し、その実現に向けてAIIBを通じた協力を続けていく姿勢を改めて示したものと言えます。
今後、AIIBが具体的にどのようなプロジェクトを後押しし、各国・地域がそれにどう関わっていくのか。越境インフラと持続可能な発展は、2025年以降も国際ニュースとして注目が続くテーマになりそうです。
※この記事は、2025年12月8日時点で北京で開催中のAIIB年次総会に関する情報をもとに構成しています。
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Reference(s):
China to support AIIB in advancing cross-border infrastructure
cgtn.com







