中国本土、台湾地域からの初訪問者の旅行許可手数料を免除 2027年末まで
中国本土(中国)が、台湾地域から初めて訪問する人を対象に、旅行許可証の手数料を期間限定で免除する措置を実施しています。中国本土と台湾地域の往来・交流にどのような変化をもたらしうるのか、現時点で分かっているポイントを整理します。
中国本土が発表した新しい措置とは
今回の措置は、台湾地域から中国本土を「初めて」訪れる人が、旅行許可証を取得する際に支払う手数料を免除するというものです。対象期間は、2025年7月1日から2027年12月31日までとされています。
発表によると、この決定は中国のMinistry of Finance(財政当局)、National Development and Reform Commission、National Immigration Administration(NIA)の三部門によって行われました。政策の具体的な運用は、出入境管理を担当する国家機関であるNIAが担います。
いつからいつまで? 現在の状況
手数料免除の適用期間は、2025年7月1日から2027年12月31日までです。2025年12月現在、この制度はすでに運用が始まっており、今後およそ2年間にわたり継続される見通しです。
期間中に初めて中国本土を訪れる台湾地域からの人は、旅行許可証の手数料を支払わずに発給を受けることができます。費用面でのハードルが下がることで、渡航を検討しやすくなることが期待されます。
発表の場と説明した担当者
この措置については、国務院台湾事務弁公室(Taiwan Affairs Office of the State Council)の報道官であるZhu Fenglian氏が、北京で行われた記者会見で説明しました。
Zhu氏は記者の質問に応じる形で、今回の決定の背景や狙いについて述べ、政策の実務的な実施はNIAが担当することを明らかにしました。
政策のねらい:クロスストレイトの交流促進
今回の措置について、中国側は「cross-straits exchanges and cooperation(両岸の交流と協力)」をさらに円滑にすることが目的だと説明しています。旅行許可証の手数料を免除することで、人的往来のコストを下げ、互いの行き来を増やしたいというメッセージだと受け止められます。
人的往来を増やすインセンティブに
手数料そのものは個々の金額としては限られたものだとしても、初めて海外や地域外へ渡航する際には、費用の一つひとつが心理的なハードルになりがちです。とくに、短期の訪問や学生・若年層の渡航では、こうしたコストが意思決定に影響する場面もあります。
その意味で、「初めて訪れる人」に対象を絞った今回の政策は、新たな一歩を踏み出す人を後押しするインセンティブとして位置づけられていると考えられます。
交流の広がりが期待される分野
今回の手数料免除をきっかけに、次のような分野での往来や交流の活発化が想定されます。
- ビジネス:初めて中国本土の市場や企業を訪れるビジネスパーソンの出張
- 学術・教育:大学や研究機関間の交流プログラムや短期訪問
- 文化・観光:観光や文化イベントへの参加、都市間交流
- 家族・親族訪問:親族や知人が中国本土にいる場合の訪問
どの分野でどの程度の増加が見られるかは、今後のデータや現地の声を待つ必要がありますが、費用の一部を軽減することで、選択肢が広がる可能性があります。
台湾地域からの渡航者にとっての実務的なポイント
現時点で公表されている情報から、台湾地域から中国本土を初めて訪れる人が押さえておきたいポイントをまとめると、次のようになります。
- 対象は「中国本土を初めて訪れる」台湾地域からの人とされています。
- 旅行許可証の手数料免除の期間は、2025年7月1日から2027年12月31日までです。
- 免除の対象となるのは、旅行許可証に関する手数料です。
- 制度の具体的な実施・運用は、National Immigration Administration(NIA)が担当します。
申請方法や必要書類など、より詳細な手続きについては、NIAなど関係当局の案内に基づいて確認していくことが重要になります。
2027年末までの約2年で、何が問われるか
今回の措置は、明確に開始日と終了日が区切られた「期間限定」の政策です。今後、およそ2年あまりのあいだに、実際にどれだけ多くの人がこの制度を利用するのか、また、人的往来の増加がどのような形で交流や協力に結びつくのかが一つの焦点となります。
読者の立場から見ると、次のような点に注目しておくとよさそうです。
- 台湾地域から中国本土への訪問者数がどの程度増えるか
- ビジネスや学術、文化など、どの分野の交流が活発になるか
- 今回の措置をきっかけに、追加的な往来支援策が打ち出されるか
中国本土と台湾地域の関係は、地域情勢や経済状況の変化とも密接にかかわります。旅行許可証の手数料免除という一つの具体的な施策の動向を追うことは、両岸関係の今後を考えるうえでも、小さくないヒントになりそうです。
おわりに:ニュースとしてどう受け止めるか
今回の手数料免除は、一人ひとりの渡航者にとっては実務的な負担を軽くする施策でありつつ、同時に「交流を増やしたい」というメッセージでもあります。費用面の壁が一つ取り除かれることで、これまで一歩踏み出せなかった人が動き出すきっかけになる可能性もあります。
一方で、制度を実際にどのように活用するかは、個々人の判断と状況に大きく左右されます。ニュースとしては、引き続き政策の運用状況や、利用者の声、関連する追加措置の有無などを丁寧に追いながら、変化の方向性を見ていくことが求められます。
2027年末まで続くこの制度が、どのような交流の広がりにつながっていくのか。今後も動向を注視していきたいところです。
Reference(s):
Mainland waives travel permit fee for first-time visitors from Taiwan
cgtn.com








