中国がEU産ブランデーに反ダンピング最終決定 5年間の措置とは
中国がEU産ブランデー輸入への反ダンピング調査で最終決定を下し、土曜日から5年間の措置を導入します。中国・EUの経済関係に影響しうる動きです。
中国商務部が最終決定を発表
中国商務部は金曜日、欧州連合(EU)から輸入されるブランデーに対する反ダンピング調査の最終結果を公表し、土曜日から5年間、反ダンピング措置を実施すると明らかにしました。
商務部によると、EU産ブランデーにはダンピング(不当に安い輸出価格)が存在し、中国国内のブランデー産業に実際の損害のおそれを与えていると認定されました。また、このダンピングと損害のおそれとの間には因果関係があると結論づけています。
最終決定では、企業ごとに異なるものの、ダンピング幅(マージン)は27.7%から34.9%の範囲とされました。
2024年から続いた調査の経緯
この反ダンピング調査は、2024年1月に開始され、その後延長されてきました。2024年8月には予備的な判断が示され、同年10月には暫定的な反ダンピング措置が導入されています。
調査の対象となったのは、2022年10月1日から2023年9月30日までに中国へ輸入されたEU産ブランデーで、容量200リットル未満の容器に入った製品が含まれます。
どんなブランデーが対象なのか
対象となるのは、EUで生産され、200リットル未満のボトルや樽などに詰められて中国に輸入されるブランデーです。一般の消費者向けのボトルから業務用まで幅広い製品が含まれるとみられます。
今回の決定により、対象品目には原則として反ダンピング関税が課されますが、その負担は輸出企業のダンピング幅によって変わる可能性があります。
価格約束がある場合は関税免除に
商務部は、関連するEUの業界団体や企業から提出された価格約束を受け入れたとしています。価格約束とは、輸出企業が一定以上の価格で輸出することなどを事前に約束し、その条件を守ることを条件に、反ダンピング関税の賦課を免除する仕組みです。
中国側は、この価格約束の条件を満たして輸入されるブランデーについては、反ダンピング関税を課さない方針です。つまり、輸出企業にとっては、関税を避ける代わりに価格面での制約を受け入れるかどうかが重要な選択肢となります。
対話と協議を重視する姿勢をアピール
最終決定の発表後、商務部の報道官は、価格約束を受け入れたことについて、対話と協議を通じて貿易摩擦を解決しようとする中国の誠意を示すものだと強調しました。
そのうえで、中国はEU側にも同じ方向を向き、対話とコミュニケーションを強化し、経済・貿易分野の問題をともに適切に処理することで、中国とEUの経済・貿易協力の強化と拡大に有利な条件をつくっていきたいとの考えを示しました。
中国・EUの経済関係にとっての意味
今回のブランデーをめぐる反ダンピング措置は、中国とEUの間で進む経済・貿易協議の一つの節目といえます。EU側の生産者や中国の輸入業者・飲食業界にとっては、コスト構造や価格設定の見直しを迫られる可能性があります。
一方で、価格約束という柔軟な枠組みが活用されることで、全面的な関税引き上げだけに頼らずに摩擦を抑えつつ、国内産業の保護と国際協力のバランスを取ろうとする姿勢も見て取れます。
今後注目したいポイント
- EUの業界団体・企業がどの程度価格約束に参加し、どのような価格水準が実務上の基準となるか
- 中国市場でのEU産ブランデーの販売価格やラインアップにどのような変化が出るか
- 今回の枠組みが、今後の中国・EU間のほかの貿易案件にも影響を与えるかどうか
デジタルネイティブ世代やビジネスパーソンにとっては、酒類市場のニュースであると同時に、中国・EU関係の行方を読み解く手がかりにもなりそうです。
Reference(s):
China issues final ruling of anti-dumping probe into EU brandy imports
cgtn.com








