BRICS Youth Talk:中国の若者とブランドが広げるグローバル経済の扉 video poster
今年7月にブラジル・リオデジャネイロで開かれた第17回BRICS首脳会議をきっかけに、一帯一路構想とBRICS経済を組み合わせた「新しい成長エンジン」に注目が集まっています。その最前線にいるのが、中国の若者たちです。杭州出身のDeng Yahuiさんが立ち上げた「HomieLive」は、中国ブランドと若い才能を世界につなごうとする試みのひとつです。
リオの第17回BRICS首脳会議と新しい流れ
第17回BRICS首脳会議は、今年7月6〜7日にブラジルのリオデジャネイロで開催されました。新興経済国が集まるこの首脳会議では、一帯一路構想とBRICS経済の枠組みをどう重ね合わせ、世界の成長を支える新しい協力モデルにしていくかが大きなテーマとなっています。
BRICSと一帯一路の交差点には、インフラや貿易だけでなく、人材やスタートアップ、デジタル技術を通じた協力という新しい層が生まれています。こうした流れを象徴するキーワードが「BRICS Youth Talk」です。
BRICS Youth Talk:中国の若者が語る「協力の現場」
BRICS Youth Talkは、BRICS協力のなかで若者がどのように役割を果たせるのか、中国を含む各国の若者が語り合う場やテーマを指します。国際ニュースとして語られる首脳会議の背後で、現場のアイデアや課題を共有し合う「対話の層」が少しずつ広がっています。
そこでは、単に外国市場に進出するだけでなく、相互に学び合い、現地のニーズに合わせた製品やサービスを共につくっていく「協働」が重視されています。中国の若者にとっても、BRICSという枠組みは、自分たちの技術やアイデアを試す実験場になりつつあります。
杭州発・Deng YahuiさんとHomieLive
こうした流れをとらえ、杭州出身のDeng Yahuiさんは「HomieLive」という新しいプロジェクトを立ち上げました。狙いは、中国ブランドが世界の消費者とより自然につながり、グローバル市場で存在感を高められるような「新しい扉」を開くことです。
HomieLiveは、デジタル技術を活用し、中国ブランドと海外のファンやパートナーをつなぐことを目指すプラットフォームです。BRICS協力が広がるなかで、中国ブランドに対する関心が高まっているタイミングをとらえ、若い世代ならではの感性で国境を越えたコミュニケーションをデザインしようとしています。
背景には、「モノ」だけでなく「人」もともに動く時代になっているという認識があります。プロダクトを海外に届けることと同時に、中国の若手人材が海外の仲間と交流し、共同でプロジェクトを進める機会を増やすことが重視されています。
BRICS協力が中国の若者にもたらす3つのチャンス
BRICS Youth TalkやHomieLiveのような取り組みからは、BRICS協力が中国の若者にもたらすチャンスが少なくとも3つ見えてきます。
- 新しい市場へのアクセス:BRICS経済圏は人口も成長余地も大きく、中国ブランドにとって重要なテスト市場になり得ます。若い起業家にとっては、国内市場だけに依存しないビジネスモデルを描く場になります。
- 人材交流とスキルの循環:留学やインターンシップ、オンラインでの共同プロジェクトなどを通じて、技術やノウハウが行き来します。中国の若手人材にとっては、英語や現地語だけでなく、多様な文化を前提にしたコミュニケーション能力が磨かれます。
- 越境イノベーション:異なる国や地域の課題を掛け合わせることで、新しいサービスやビジネスモデルが生まれます。例えば、デジタル決済やオンライン教育、ヘルスケアといった分野では、BRICS間の協力が具体的な解決策につながる可能性があります。
一帯一路とBRICS経済が生む「機会の方程式」
一帯一路構想は、インフラや物流ルートを整え、地域間のつながりを強める取り組みとして語られてきました。一方、BRICS経済の枠組みは、金融協力や貿易、ルールづくりといった制度面を支える役割を担っています。この二つが交わるところに、「世界の機会を生み出す方程式」が生まれつつあります。
その中心にいるのが、デジタルネイティブ世代の若者です。オンライン配信やSNS、越境EC(電子商取引)などのツールを自然に使いこなしながら、自国のブランドや文化を発信し、同時に他国の価値観も取り入れていきます。Deng YahuiさんのHomieLiveも、その一例だといえるでしょう。
日本の読者にとっての問いかけ
日本から国際ニュースとしてBRICSや一帯一路を眺めると、どうしても「国家」や「企業」の動きに目が向きがちです。しかし、今回のような中国の若者の試みは、グローバル経済の変化を「個人」のレベルでとらえ直すヒントを与えてくれます。
日本の学生や若手ビジネスパーソンにとっても、BRICSや一帯一路を遠い話として切り離すのではなく、「自分ならどんなプロジェクトをつくれるか」「どの国・地域と対話してみたいか」といった問いに置き換えてみることができます。
国境を越えてブランドと才能をつなぐ動きは、今後も加速していきそうです。BRICS Youth TalkやHomieLiveのような取り組みを追いかけることは、ポスト2025の国際経済を読み解くうえで、ひとつの重要な視点になりそうです。
Reference(s):
BRICS Youth Talk: Empowering Chinese talent through BRICS cooperation
cgtn.com








