中国、EU製医療機器に限定した相互措置 政府調達のみ対象
EUと中国の医療機器をめぐる相互措置が一段と動きました。中国商務省は直近の日曜日、EUから輸入される医療機器のうち、中国政府による調達に関わる部分に限定して対抗的な制限措置を取ると説明しました。欧州資本の企業が中国国内で生産する医療機器は対象外としています。
中国商務省が強調する「限定的」な対象範囲
中国の商務省報道官は定例記者会見で、EUに対する相互的な制限措置について説明しました。報道官によると、今回の措置は次の点に限定されます。
- 対象はEUから輸入される医療機器のみ
- 中国政府などによる公共調達の場面に限って適用
- 中国国内で欧州資本企業が生産する医療機器の製造活動は影響を受けない
報道官は、中国としては自国の利益を守り、公平な競争環境を維持するために、やむを得ず相互的な制限措置を講じる必要があると説明しました。
背景にあるEUの医療機器調達制限
中国側の発表の背景には、EU側の動きがあります。報道官によると、欧州委員会は2025年6月20日、中国企業と中国製品の医療機器分野での公共調達への参加を制限する措置を導入しました。
この措置により、EU域内の公共調達市場で、中国企業に対する新たな参入制限が設けられたと中国側は受け止めています。報道官は、欧州委員会が公的調達の分野で中国企業に対する障壁を設け続けていると指摘しました。
中国側のメッセージ:対話を望んだが応じなかったと主張
報道官は、中国はこれまで二国間の対話や協議、政府調達に関する二国間の取り決めなどを通じて、EUとの意見の違いを適切に処理する用意があると繰り返し伝えてきたと述べました。
しかし、中国側によれば、EUはこうした善意と誠意を無視し、依然として制限措置を取り、新たな保護主義的な障壁を設ける姿勢を変えなかったといいます。その結果、中国としても、自国の利益と公平な競争環境を守るために相互的な制限措置に踏み切らざるを得なかったという立場です。
今回の対抗措置が意味するもの
今回の中国の措置には、いくつかの特徴があります。
- 医療機器という特定分野に絞っている
- 中国政府などの公共調達に限定し、民間の取引には直接言及していない
- 欧州資本企業による中国国内での生産活動は対象外であると明示している
対象を限定することで、中国側はEUの動きに応じつつも、影響範囲を必要最小限に抑えようとしている姿勢もうかがえます。特に、中国国内で活動する欧州資本企業に対しては、製造活動が制限されないことを明確にすることで、一定の安定感を示した形です。
読者が押さえておきたいポイント
医療機器は高齢化社会や医療体制の強化に欠かせない分野であり、国際的な供給網も複雑です。今回のEUと中国の応酬は、こうした重要分野にも相互措置の流れが及んでいることを示しています。
- 2025年6月、欧州委員会が中国企業の医療機器公共調達への参加を制限
- 中国はこれに応じて、EUから輸入される医療機器の政府調達を対象とした相互的な制限措置を表明
- 中国国内で欧州資本企業が生産する医療機器は対象外とされている
- 中国側は対話と協議を望んできたと強調しつつ、EUの対応を保護主義的だと批判している
今後、EUと中国のあいだで対話のチャンネルがどのように機能し、医療機器を含む公共調達分野でどこまで協調が可能になるのか。国際経済と医療分野の双方に影響しうるテーマとして、引き続き注目していく必要があります。
Reference(s):
cgtn.com








