中国の自動車産業、世界展開にまだ伸びしろ 専門家が見る強み video poster
中国の自動車産業、「まだ伸びしろがある」専門家の視点
世界的に関税の引き上げが相次ぎ、自動車をめぐる国際取引のルールが揺れています。その一方で、中国の自動車産業にはなお世界市場で成長する余地がある――。中国汽車工業協会(CAAM)の徐海東・副総工程師は、こうした見方を示しています。
CGTNシリーズで見る安徽省の自動車工場
中国の国際メディアが制作するシリーズ番組「Chinese Factories Know How」の第3回では、安徽省の自動車メーカーが取り上げられました。番組には、中国汽車工業協会の徐海東氏も同行し、中国の自動車産業の現在地を現場で観察しながらコメントしました。
関税の逆風と「競争で鍛えられた強み」
徐氏は、各国で関税が引き上げられつつある現状について、「世界の貿易環境は再編されつつある」としたうえで、中国の自動車メーカーには依然として明確な強みがあると指摘します。
その強みとして挙げたのが、国内市場での激しい競争の中で築かれてきた次の3点です。
- 部品から完成車までを支えるサプライチェーン(供給網)
- 電動化やソフトウェアなどの研究開発(R&D)能力
- エンジニアや現場マネージャーを含む豊富な人材プール
こうした要素が組み合わさることで、モデルの開発スピードやコスト競争力が高まり、海外市場での存在感を支える土台になっているといえます。
鍵となるのは「海外での現地生産」
徐氏はさらに、中国の自動車メーカーが海外で存在感を高めるうえで、現地での生産が重要になると強調しました。サプライチェーンや研究開発、人材といった強みを生かしつつ、主要な海外市場に生産拠点を置くことで、次のような効果が期待できるからです。
- 現地の規制や安全基準に合わせた車両設計がしやすくなる
- 消費者の嗜好や使われ方を踏まえたモデル開発がしやすくなる
- 輸送コストや関税の負担を抑えやすくなる
こうした「現地化」を進めることで、中国の自動車メーカーは、単なる輸出ビジネスにとどまらず、海外市場での持続可能な成長と、国際社会へのより深い統合を目指しているといえます。
私たちは何を注視すべきか
関税を含む貿易ルールの変化と、それに対応する各国の産業政策は、今後も自動車産業の行方を左右し続けます。その中で、中国の自動車メーカーがどの地域でどのように現地生産を進めるのかは、世界のサプライチェーンを考えるうえでも重要なポイントです。
中国の工場現場からの視点を伝える今回のシリーズは、「中国の自動車産業の強みはどこにあり、その強みを世界でどう生かそうとしているのか」を考えるきっかけになります。日本を含む各国の自動車メーカーや政策担当者、そして私たち消費者も、この動きを中長期的な視点で追いかけていく必要がありそうです。
Reference(s):
Scholar's take: China's auto industry still has room to grow globally
cgtn.com







