中国の消費財買い替え政策で家電1億台超 内需テコ入レの最新動向
中国で進む消費財の買い替え促進プログラムが、2025年に入ってから家電1億台超の購入を生み出し、内需のテコ入れ策として存在感を高めています。中国経済や国際ニュースの動きを追ううえで、消費の動向をどう読むかが一つの鍵になりそうです。
家電1億台超、6600万人以上が参加
中国商務省によると、この消費財の買い替え促進プログラムは、2025年これまでに家電製品の購入を1億900万台超押し上げ、延べ6600万人以上の消費者が利用しました。
同じプログラムを通じた販売実績は、家電以外にも広がっています。
- デジタル機器:7400万台超
- 電動自転車:約906万台
「古いものから新しいものへ」という買い替え需要を掘り起こすことで、幅広い消費財市場に波及効果が出ていることがうかがえます。
5か月で1.1兆元の売上に
商務省がこれより前に公表した統計では、2025年最初の5か月間だけで、この買い替えプログラムを通じた売上高が約1.1兆元(約1539億3000万ドル)に達していました。
単なる一時的なキャンペーンではなく、一定の期間にわたり継続的に売上を押し上げていることが数字から読み取れます。
小売売上高は前年同期比5%増
買い替えプログラムに後押しされ、中国の消費財小売売上高(社会消費品小売総額)は2025年上半期、前年同期比5%増となりました。伸び率は第1四半期から0.4ポイント加速しており、消費がじわじわと持ち直している様子がうかがえます。
モノの買い替えを促す政策が、統計上も「消費の底上げ」として現れてきている形です。
狙いは「内需のテコ入れ」
中国は、外部環境の不透明感が続くなかで、国内の消費を成長の柱として強化する姿勢を鮮明にしています。今回の消費財買い替え促進プログラムも、そうした内需拡大の取り組みの一つと位置づけられます。
大量の買い替えが進めば、
- 家電やデジタル機器メーカーの売上増加
- 物流・小売など周辺産業への波及
- 関連するサービスや新たなライフスタイル需要の創出
といった効果が期待できます。統計に表れた「5%増」という数字の裏側には、こうした広がりがあると考えられます。
日本とアジアの読者への示唆
日本でも、家電や自動車の買い替えを促す施策は、景気刺激策として何度も使われてきました。中国の取り組みは、市場規模の大きさから、そのインパクトが一段と大きくなっている点が特徴です。
今回のニュースが示しているのは、
- 成熟した経済でも、買い替え需要の掘り起こし次第で消費拡大の余地があること
- 政策がタイミングよく設計されれば、小売売上高などの指標に比較的早く効果が表れること
という2つのポイントです。
中国の消費財買い替えプログラムの行方は、世界のサプライチェーンやアジアの需要動向を読むうえでも、これからの注目材料になりそうです。日本や周辺国がどのような形で需要の変化を取り込んでいくのかも、あわせて見ていく必要があるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








