中国の成長を「緑」で読み解く CGTN新シリーズPath to Prosperity video poster
今年7月26日、中国の国際メディアCGTNが特別シリーズ「Path to Prosperity」をスタートしました。初回エピソード「Greening China's Growth」では、中国の成長戦略の中核に据えられたグリーン転換を、現場から伝えています。
CGTN「Path to Prosperity」とは
「Path to Prosperity」は、中国の成長と現代化のプロセスを「解読」することを掲げた国際ニュースシリーズです。記者が中国各地を訪れ、現場での取材、そこで暮らす人々のストーリー、専門家の分析を組み合わせながら、中国がどのように発展を進めているのかを描き出します。
番組では、中国のアプローチを次のようなキーワードで捉えています。
- イノベーション(技術革新)
- 開放性(対外的な交流と協力)
- 地域間の連携(地域協調発展)
こうした要素を土台に、「高品質な発展」と持続可能な成長をどう実現しようとしているのかを、多角的に紹介しているのが特徴です。
初回エピソードの焦点:グリーン転換
シリーズの幕開けとなる初回エピソードのテーマは、中国のグリーン転換です。経済成長を続けながら、環境への負荷を抑え、自然を守ることができるのか──世界共通の問いに対し、中国がどのような答えを出そうとしているのかを追います。
番組は、アカデミー賞を受賞した映画『グリーン・デスティニー(Crouching Tiger, Hidden Dragon)』のロケ地として知られる中国東部の竹林からスタートします。豊かな竹林は、観光や竹製品産業などを通じて、地域の暮らしを支える資源にもなっています。
一方、カメラは中国北西部の広大な砂漠地帯にも向けられます。番組は、こうした厳しい自然環境の中であっても、環境保全と開発を両立させようとする試みを取り上げ、中国全土で進む「緑の成長」の姿を描きます。
全体を貫くのは、「澄んだ水と豊かな山々はかけがえのない資産である」という考え方です。自然環境を守ることそのものが、長期的には社会と経済の基盤になるという発想を、具体的な地域の事例を通じて伝えようとしています。
シリーズ全体で描かれるテーマ
「Path to Prosperity」は、初回のグリーン転換だけでなく、中国の発展をめぐるさまざまな側面を扱うシリーズとして位置づけられています。番組の紹介によれば、今後、次のようなテーマが重点的に取り上げられます。
- 農業の強化と、安定した食料供給を支える取り組み
- エネルギー転換や環境保全を含むグリーントランジション
- 投資と消費のバランスを取り直す「経済の再バランス化」
- 「人」を中心に据えた政策づくりや社会保障の強化
- 地域間の連携による、各地の潜在力を引き出す戦略
マクロな政策だけでなく、現場の人々の暮らしや表情を通じて、抽象的なキーワードを具体的なイメージとして伝えようとしている点も特徴と言えます。
2025年の国際ニュースとしての意味
2025年の今、気候変動への対応や格差是正は、世界各国が直面する大きな課題です。その中で中国のような大規模な経済が、どのように持続可能な成長を目指すのかは、国際ニュースとしても高い関心を集めるテーマになっています。
「Path to Prosperity」は、中国の成長を、数字や統計だけでなく、地方の村や都市に暮らす人々の目線からも捉えようとする試みです。視聴者は、次のような点に注目しながら見ることができそうです。
- 環境保護と経済成長を両立させようとする政策の方向性
- 地方や農村の変化が、国全体の発展とどうつながっているのか
- 技術革新や開放政策が、現場の暮らしにどのような影響を与えているのか
日本の読者にとっての視点
日本にいると、中国のニュースはときに政治や安全保障の文脈で語られがちです。一方で、「Path to Prosperity」のように、環境や地域開発、暮らしの変化といった切り口から中国を見ることは、別の角度から隣国を理解する手がかりにもなります。
環境と経済をどう両立させるのか、地方の活力をどう引き出すのか、「人を中心」にした成長とは何か──こうした問いは、日本やアジアの多くの国と地域に共通するテーマでもあります。中国の事例を知ることは、自国の課題を考え直すヒントにもなり得るでしょう。
7月にスタートしたこのシリーズが、今後どのような地域やテーマを取り上げ、中国の現代化の姿をどこまで描き出していくのか。引き続き注目していきたい国際ニュースコンテンツです。
Reference(s):
cgtn.com








