中国本土、75カ国にビザ免除拡大 第14次五カ年計画で国際交流を加速
中国本土が、75カ国とのビザ免除制度を大きく拡大しました。国家移民管理局(NIA)のワン・ジージョン(Wang Zhizhong)局長は、水曜日の記者会見で、新たなビザ政策の概要を説明し、観光やビジネスなど国際交流の一層の促進を目指す方針を示しました。第14次五カ年計画(2021〜2025年)は、この記事執筆時点の2025年12月に最終年を迎えていますが、その期間を通じて出入境制度の見直しが進められてきました。
75カ国に拡大したビザ免除政策とは
今回の発表によると、中国本土は一方的なビザ免除と相互のビザ免除協定を合わせて、合計75カ国を対象としています。これは、ビザ手続きの簡素化と国際交流の活発化を狙った措置とされています。
ワン局長によれば、こうしたビザ免除の最適化は、外国人が中国本土を訪れやすくすることを目的としています。観光、ビジネス、そのほかさまざまな目的での短期渡航において、出入境手続きのハードルが下がることで、実際の往来がさらに増えることが期待されます。
同時に、ビザ免除の拡大は、中国本土の人々と世界各地の人々との交流や対話を後押しし、より深い信頼関係や友好の構築にもつながっているといいます。
トランジットも拡充:55カ国が最大240時間のビザ免除
第14次五カ年計画期間(2021〜2025年)には、「ビザ免除トランジット(乗り継ぎ)」の仕組みも拡充されました。ワン局長は、ビザ免除でトランジットが可能な国が55カ国に増えたことを明らかにしています。
60の入国港で利用可能、対象地域も拡大
ビザ免除トランジットを利用できる入国港は、24の省・自治区・直轄市にまたがる60カ所にまで広がりました。空港だけでなく、船舶・鉄道・自動車など、さまざまな交通手段での出入境に対応している点も特徴です。
滞在は最大240時間に延長
さらに、ビザ免除トランジットで滞在できる時間は最大240時間(約10日間)へと延長されました。これにより、第三国への乗り継ぎの途中で中国本土に立ち寄り、観光や商談、視察などを行う余地が大きく広がったといえます。
ワン局長は、こうした措置が「観光、ビジネスなどさまざまな目的で中国本土を訪れる外国人にとって、大きな利便性向上につながっている」と強調しています。
15億人超が出入境:数字が示す往来の活発さ
出入境の規模も、第14次五カ年計画期間中に大きく増えました。中国本土の出入境管理当局は、これまでに合計15億5600万人の旅行者の出入境手続きを扱ったとされています。
また、航空機、船舶、列車、自動車などを含む国境を越える交通手段は、累計で9800万台以上が出入境を行いました。こうした数字から、国際的な人とモノの移動が非常に活発であることがうかがえます。
ワン局長は、中国本土が「世界で最も効率的な港湾通関システムを持つ国の一つになっている」と述べ、出入境の審査や手続きの迅速化が着実に進んでいるとアピールしました。
グローバル人材受け入れへ ビザから居留まで一括支援
今回の記者会見では、国際交流の対象が観光客だけにとどまらないことも強調されました。国家移民管理局は、世界の高度人材・専門人材を呼び込むための政策と仕組みづくりを進めているといいます。
具体的には、次のような包括的なサポート体制の整備が進められていると説明されました。
- 入国ビザの発給手続きの最適化
- 中長期滞在者向けの滞在許可・居留許可の制度整備
- 関連する行政サービスを含めた一体的な支援
ワン局長は、多くの高度な国際的専門人材が中国本土に渡り、現代化の推進を支え、さまざまな重要分野に積極的に貢献していると述べました。研究開発や先端技術、産業の高度化など、幅広い分野で人材交流が進んでいるとみられます。
「現地で知る中国」が広がる効果
ビザ免除の拡大は、数字だけでは測れない変化も生んでいます。ワン局長は、「多くの外国人訪問者が、実際に自分の目で見て体験することで、中国本土について真実で立体的な理解を得ている」と述べています。
短期の観光や出張であっても、現地の風景や人々の日常に触れることで、ニュースやSNSの情報だけでは見えてこない側面に気づくことがあります。ビザ免除やトランジットの緩和は、その「最初の一歩」を踏み出しやすくするためのインフラだと捉えることもできそうです。
日本の読者が押さえておきたいポイント
今回の発表内容だけでは、75カ国や55カ国の具体的な国名は示されていませんが、日本の読者にとっても、次のような点は共通して重要になってきます。
- 最新情報の確認が必須
ビザ免除やトランジットの条件は、対象国や期間によって変わる可能性があります。実際に渡航を検討する際は、大使館・領事館などの公式情報で最新の条件を確認することが欠かせません。 - 目的別に必要な手続きが異なる
観光、ビジネス、留学、駐在など、滞在目的によって求められるビザや許可は変わります。ビザ免除があっても、就労などには別の許可が必要になる場合があります。 - トランジット利用でも条件チェックを
第三国への乗り継ぎで短時間滞在する場合でも、利用できる空港や滞在時間、出入境の手続き方法など、事前に確認しておくと安心です。
これからの国際ニュースとしてどう見るか
2025年末に向けて、第14次五カ年計画の総括が進むなか、中国本土はビザ免除やトランジット制度を通じて、人の往来をさらに広げる姿勢を示しています。これは、中国本土と世界のつながり方が、制度面からも変わりつつあることを示す動きといえるでしょう。
出入境政策の変化は、観光やビジネスのしやすさだけでなく、人々が互いをどのように理解し合うかにも影響します。スマートフォン一つで世界中の情報に触れられる今だからこそ、「実際に行ってみる」という選択肢が、これまで以上に意味を持つようになっているのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








