上海協力機構の農業相が昆明に集結 食料安全保障で連携強化へ video poster
上海協力機構の農業相が昆明に集結 食料安全保障で連携強化へ
上海協力機構の加盟国などの農業担当閣僚が、中国南西部の雲南省・昆明に集まり、食料安全保障や農村開発など共通の課題に協力して取り組む方針を確認しました。2025年7月30日から31日にかけて開かれた第10回農業相会合では、気候変動に強い農業技術の共有を含め、地域レベルでの連携強化が話し合われました。
昆明で開かれた第10回農業相会合
第10回上海協力機構農業相会合は、2025年7月30日から31日まで、雲南省の省都・昆明で開催されました。会合には、加盟国に加え、オブザーバー国や対話パートナーを含む10以上の国から、農業担当の閣僚や政府高官、研究者らが参加しました。
参加者は、食料安全保障に直結する複数のテーマについて意見交換を行いました。
- 農村開発と地域の持続的な発展
- 貧困削減に向けた経験と政策の共有
- 農業分野における技術交流と人材育成
こうした議題を通じて、加盟国などが抱える共通の課題と、それぞれの国の事情を確認し合う場となりました。
食料安全保障の鍵を握る農業協力
会合では、上海協力機構事務次長のソヘイル・カーン氏が、農業分野の協力が今後の食料安全保障にとって重要だと強調しました。
食料安全保障という観点から見ると、上海協力機構の農業分野は極めて重要な役割を果たすことになる。私たちには共通する点もあれば、異なる点も多くある。だからこそ、気候変動に強い技術について、腰を据えて話し合い、一緒に取り組む必要がある。
カーン氏はまた、上海協力機構が地域レベルで差し迫った課題を解決するうえで重要な枠組みになっていると述べ、農業分野での連携を一層進める考えを示しました。
なぜ今、上海協力機構の農業協力が注目されるのか
2025年現在、食料安全保障は多くの国にとって最優先の政策課題の一つとなっています。気候の不安定化や市場の変動などによって、農業生産や食料輸入に依存する国々のリスクが高まっているためです。
今回の農業相会合が注目される背景には、次のようなポイントがあります。
- 食料供給を安定させるには、一国だけでなく地域全体での連携が不可欠であること
- 農村開発や貧困削減は、多くの国で共通する構造的な課題であること
- 気候変動に強い品種や灌漑技術などの開発には、多国間での技術交流が効果的であること
上海協力機構の枠組みで農業分野の協力が進めば、こうした課題に対する各国の対応力を底上げする効果が期待できます。
技術交流と人材育成に広がる可能性
会合では、農業技術の交流も重要なテーマとして取り上げられました。特に、気候変動に強い農業技術の開発や普及は、多くの国にとって共通の関心事です。
今後、上海協力機構の枠組みを通じて、例えば次のような取り組みが進むことが考えられます。
- 干ばつや豪雨などの気候変動に対応できる作物や栽培方法に関する共同研究
- 農業技術者や研究者の交流プログラムの実施
- デジタル技術を活用した生産データやノウハウの共有
こうした取り組みが実現すれば、参加国の農業生産性の向上だけでなく、農村地域の雇用創出や所得向上にもつながる可能性があります。
地域協力の行方をどう見るか
今回の昆明での農業相会合は、上海協力機構が食料安全保障や農村開発といった生活に直結する分野で、協力を一段と深めようとしている姿勢を示しました。
食料や農業は、国境を越えて互いに影響し合う分野です。地域レベルでの連携の動きは、世界の食料市場や国際関係にも波及する可能性があります。日本語で国際ニュースを追う私たちにとっても、その行方に注目しておきたいところです。
今後、具体的な共同プロジェクトや新たな合意がどこまで実現するのか。上海協力機構の農業協力は、2025年以降の地域秩序や世界の食料安全保障を考えるうえで、一つの重要な指標になりそうです。
Reference(s):
SCO agricultural ministers seek stronger ties at Kunming meeting
cgtn.com








