「飢餓ゼロ」へ 中国山東省国際会議とBizTalkが描くアグリテックの可能性 video poster
2025年に中国山東省で開かれた国際会議と、中国のニュース番組BizTalkでの議論から、国連の持続可能な開発目標「飢餓をゼロに」へ向けたアグリテックと国際協力の姿が見えてきます。世界の食料安全保障をめぐる最新の国際ニュースを、日本語で整理します。
山東省で開かれた「フードロスと食品廃棄削減」国際会議
中国山東省で開催された2025年の「International Conference on Reducing Food Loss and Waste」には、60以上の国から農業担当の閣僚や特使、代表団が集まりました。テーマは、世界共通の課題となっている食料ロス(フードロス)と栄養不良への対応です。
参加者たちは、次のような論点をめぐって意見を交わしました。
- まだ食べられる食品が捨てられてしまう「食料ロス・食品廃棄」をどう減らすか
- 十分な食料があっても栄養が偏る「栄養不良・栄養不足」をどう改善するか
- 国連が掲げる持続可能な開発目標の一つ「飢餓をゼロに」(ゼロハンガー)をどう前進させるか
単に生産量を増やすだけでなく、「つくる・届ける・食べる」の各段階でムダを減らし、より多くの人に栄養のある食事を届けることが問われています。
BizTalkが注目した「アグリテック」と多国間パートナーシップ
CGTNの番組BizTalkでは、こうした動きを背景に、「Path to 'zero hunger' goal through agri-tech and partnerships」というテーマで議論が行われました。司会はCGTNの徐怡(Xu Yi)氏です。
番組には、次の3人がゲストとして参加しました。
- イスマハネ・エルワフィ氏(国際研究グループCGIARのエグゼクティブ・マネージング・ディレクター)
- プロスパー・ドディコ氏(ブルンジの環境・農業・家畜大臣)
- マイケル・スターバック・クリステンセン氏(デンマークの駐中国大使)
3人は、中国の農業分野におけるさまざまなソリューションを出発点に、ブルンジやデンマークをはじめとする国々との多国間協力を通じて、どのように食料安全保障に貢献し、飢餓のない世界を目指していけるのかを掘り下げました。
中国発の農業ソリューションが示すもの
番組で焦点となったのは、中国の農業分野で培われた経験やソリューションを、他国と共有しながら活用していくという視点です。そこには、次のようなポイントが含まれています。
- 農業技術やアグリテック(農業×テクノロジー)を活用し、収穫後の損失やフードロスを減らすこと
- 各国・各地域の事情に合わせて、農業ソリューションを柔軟に応用していくこと
- 食料の「量」だけでなく、「栄養」や「持続可能性」も重視すること
中国とブルンジ、デンマークのように背景の異なる国々が、農業や食料に関する知見を持ち寄ることで、単独では見えにくい解決策が生まれる可能性があります。多国間の対話と協力そのものが、ゼロハンガーへの重要な一歩だと言えます。
「飢餓ゼロ」への道筋をどう描くか
山東省での国際会議とBizTalkでの議論を重ねて見ると、「飢餓をゼロに」するための道筋には、少なくとも次の三つの柱が見えてきます。
- すでにある食料をムダにしないために、フードロスと食品廃棄を減らすこと
- カロリーだけでなく栄養バランスにも目を向け、栄養不良をなくしていくこと
- 一国だけで解決しようとせず、技術や経験を持ち寄る国際的なパートナーシップを広げること
今回の議論は、その具体的な事例として、中国の農業ソリューションと、ブルンジやデンマークとの協力に光を当てています。
日本の私たちにとっての意味
国連の「飢餓ゼロ」は、遠い国の話に見えるかもしれません。しかし、食料ロスや栄養不良は、食料を輸入に頼る国々や、日々の食生活を送る私たちの生活ともつながっています。
国際会議やBizTalkでの議論を入り口に、「食べものをムダにしないこと」「持続可能な食の選び方」を自分ごととして考えてみることは、日本に暮らす私たちにとっても意味のある一歩です。家族や友人、オンラインコミュニティで、このテーマを話題にしてみることで、ゼロハンガーという大きな目標との距離も、少し縮まるかもしれません。
Reference(s):
BizTalk: Path to 'zero hunger' goal through agri-tech and partnerships
cgtn.com








