中国の夏の映画興行が好調 愛国映画と多様な新作がけん引 video poster
中国の夏の映画興行、2025年はなぜ熱いのか
2025年の夏、中国の映画市場は「空前の熱気」とも言える盛り上がりを見せました。中国本土の映画館には、新作を求める観客が連日足を運び、夏の興行収入を押し上げています。
60本以上の新作が生む「選べる楽しさ」
今年の夏は、中国作品と海外作品を合わせて60本以上の新作映画が公開されました。アクション、コメディ、アニメーション、ヒューマンドラマまで、多彩なジャンルがそろい、観客はその日の気分に合わせて作品を選ぶことができました。
こうした「選べる楽しさ」は、映画館に足を運ぶ動機を強くし、中国の夏のボックスオフィスを押し上げる大きな要因になっています。
愛国映画が支持を集める理由
今夏の中国映画市場で特徴的だったのが、いわゆる愛国映画の存在感です。自国の歴史や社会の発展、日常の暮らしの中での誇りや連帯感を描いた作品が、興行面でも観客の評価の面でも成功を収めています。
欧州中国イメージ映画祭の賈占丹理事長は、こうした愛国映画が、商業的な成功と観客の共感を同時に実現している点に注目しています。愛国的なテーマであっても、物語としておもしろく、人物像が立体的に描かれていることが、幅広い層の支持につながっているとみられます。
メッセージよりも「物語」と「キャラクター」
観客にとって重要なのは、単にメッセージ性が強い作品であるかどうかではなく、物語として心を動かされるかどうかです。近年の中国の愛国映画は、日常の小さなドラマや個人の選択を丁寧に描きながら、結果として社会全体への誇りや希望を感じさせる構成が増えています。
国産映画と海外作品のバランス
60本以上の新作には、中国映画だけでなく海外映画も含まれています。中国本土の観客にとって、夏のシーズンは、話題の国産映画と国際的に注目される作品の両方を同じスクリーンで楽しめる時期でもあります。
国産映画が独自の物語や価値観を提示する一方で、海外作品は映像表現やジャンルの幅を広げ、中国の観客に新しい視点をもたらします。このバランスが、中国の映画市場をより豊かでダイナミックなものにしていると言えます。
中国の映画市場を見るための3つの視点
今回の夏のボックスオフィスの盛り上がりを理解するうえで、次の3つの視点が参考になります。
- 興行収入だけでなく、ジャンルや作品の多様性に注目する
- 愛国映画が、メッセージ性とエンターテインメント性をどう両立しているかを見る
- 中国と世界の映画が、スクリーンを通じてどのように交流しているかを意識する
アジア映画の潮流としての中国市場
この夏の中国のボックスオフィス好調は、一国のエンターテインメントニュースにとどまらず、アジア全体の映画トレンドを見るうえでも重要な動きです。中国の観客がどのような作品を求め、どのような物語に共感しているのかは、今後の国際共同制作や映画ビジネスの方向性にも影響を与える可能性があります。
2025年の夏に見られたこの活況は、年末から来年にかけて公開される作品づくりにも反映されていくと考えられます。中国映画と海外作品の相互作用が、これからどのような新しい物語を生み出していくのか、引き続き注目していきたいところです。
Reference(s):
cgtn.com








