米民主党上院議員、トランプ氏の関税は「違憲の国民課税」と批判 video poster
米国の関税政策をめぐり、民主党のマリア・キャントウェル上院議員が「トランプ政権は関税を通じて米国民に違憲の課税を行っている」と強く批判しました。関税収入は誰の負担なのかという問いが、あらためて浮かび上がっています。
上院議員「関税収入は米国民のポケットから」
キャントウェル上院議員は、トランプ政権が関税によって生まれる歳入を誇示していることについて、「そのお金は実際には米国民のポケットから出ている」と指摘しました。つまり、関税で得られたとされる収入は、最終的には市民や企業の負担にほかならない、という見方です。
今回の発言は、関税を「対外的な制裁」や「外国からのお金」として語る政治的なメッセージに対し、そのコストの源泉を問い直すものとなっています。
関税は誰が払っているのか
国際ニュースの文脈でよく登場する「関税」とは、輸入品にかけられる税金のことです。形式的には輸入業者が支払いますが、現実には次のような形で転嫁されやすいとされます。
- 輸入品の仕入れ価格が上がる
- その分、販売価格が上昇する
- 最終的に、消費者や下流の企業が負担する
キャントウェル氏の主張は、この転嫁の構図を前提にしています。トランプ政権が「関税でこれだけの収入を得た」とアピールしているとき、その背後には、価格上昇という形で負担を強いられている米国民がいる、という指摘です。
なぜ「違憲の課税」と批判しているのか
同議員は、こうした関税政策を「違憲の課税」とまで表現しています。そこには、おおまかに次のような問題意識があると考えられます。
- 関税が実質的に国内向けの増税と同じ効果を持っていること
- その負担が十分に議論されないまま、市民に広く及んでいること
- 本来は議会の厳格なチェックの下で決めるべき課税に近い手段が、大統領主導の関税政策として使われている、という懸念
キャントウェル氏にとって、関税は単なる通商政策ではなく、「国民に見えにくい形で課される税金」としても機能しており、その正当性や手続きが問われるべきだという問題提起だといえます。
米国の関税論争は世界にも波及
米国の関税政策は、国内だけでなく世界経済にも影響を与えます。トランプ政権期の関税引き上げは、サプライチェーン(供給網)や国際貿易の流れを大きく揺さぶり、日本企業を含む多くの企業が対応を迫られました。
2025年現在も、米国がどのような通商政策をとるのかは、世界中の投資家や企業が注視するテーマです。今回のキャントウェル氏の発言は、米国内で関税の是非が引き続き重要な政治課題であり、政権が変わっても「誰がコストを負担しているのか」という視点から厳しく検証されていることを示しています。
「制裁か、増税か」私たちが考えたい視点
関税はしばしば「相手国への制裁」や「自国産業の保護」として語られます。しかし、キャントウェル氏の指摘が促すのは、次のようなシンプルな問いです。
- その関税は、本当に相手国よりも自国民に重い負担をかけていないか
- 「関税収入」という言葉の背後で、誰がどれだけ払わされているのか
- 説明責任や民主的な手続きは十分なのか
国際ニュースを日本語で追う私たちにとっても、他国の関税論争は「見えにくい税金」や「政策のコスト」をどう可視化するか、という身近なテーマにつながります。数字だけではなく、その裏側にいる人々の負担を想像しながらニュースを読むことが、これからますます重要になっていきそうです。
Reference(s):
US senator: Trump is taxing citizen unconstitutionally through tariffs
cgtn.com








