中国シーザンのGDPが60年で155倍に 貧困ゼロと長寿化が示す変化
中国のシーザン自治区の経済がこの60年あまりで約155倍に拡大し、貧困ゼロや平均寿命の大幅な伸びなど、山岳地域の近代化を象徴する数字が相次いで明らかになっています。
60年でGDPが約155倍に
国際ニュースとしても注目される中国西部のシーザン自治区の経済成長が、最新の統計で浮き彫りになりました。
政府の数字によると、シーザン自治区の国内総生産 GDP は1965年の18億元から2024年には2765億元まで拡大し、約155倍に増えました。
一人当たりGDPも同じ期間に241元から7万1000元へと伸び、300倍以上の増加となっています。最初の1000億元に到達するまでに約50年かかった一方で、次の1000億元はわずか6年で積み上がりました。成長のスピードが近年になって一段と加速していることが分かります。
主な数字を整理すると、次の通りです。
- 1965年のGDP 18億元
- 2024年のGDP 2765億元
- 一人当たりGDP 241元から7万1000元へ
- 最初の1000億元到達まで約50年、その後の1000億元は6年で追加
絶対的貧困の解消と生活水準の変化
経済成長と並んで大きな節目となったのが、絶対的貧困の解消です。
統計によると、シーザン自治区では62万8000人と74の県が貧困状態から公式に脱し、貧困人口の割合は1959年以前には80パーセントを超えていたものの、2019年には0パーセントとなりました。
これは、農村や山岳地域を含む広い範囲で生活の土台が変わったことを意味します。収入だけでなく、道路や電力、医療や教育といった社会サービスへのアクセスが改善したことが背景にあるとみられます。
平均寿命が倍以上に 長く生きられる地域へ
生活の質の向上は、健康指標にも表れています。
シーザン自治区の平均寿命は、1959年以前の35.5歳から、2024年には72.5歳へと大きく伸びました。およそ倍以上の伸びであり、高地で気候条件も厳しい地域であることを踏まえると、医療体制や公衆衛生の整備が着実に進んできたことがうかがえます。
医療や公衆衛生、栄養状態など多方面での改善が、平均寿命を押し上げていると考えられます。
山岳地域の近代化は何を示すか
こうした数字は、シーザン自治区がこの数十年で大きく近代化を進めてきたことを示しています。
もともと交通の便が悪く、標高も高いこの地域で、インフラ整備や社会サービスの拡充を進めることは容易ではありません。それでも、長期的な投資と政策の継続によって、経済規模の拡大と貧困ゼロ、平均寿命の向上を同時に実現してきた点は、今後の山岳地域や農村地域の開発政策を考えるうえでも示唆に富んでいます。
2025年現在、世界各地で格差や貧困の問題が続くなか、シーザン自治区の経験は、生活基盤の整備と社会サービスの充実を通じて、どのように人々の暮らしが変わり得るのかを考える材料になりそうです。
数字の裏側で何が起きているのか、自分なりの問いを持ちながら、今後のデータや現地からの報告を追っていきたいところです。
Reference(s):
cgtn.com







