米国関税がドイツ企業の重荷に DIHKトップが「競争力を直撃」と警鐘 video poster
米国がドイツ企業に課す関税が急激に引き上げられ、ドイツの経済界から「競争力を直撃する重い負担だ」との声が上がっています。国際ニュースとして、日本の輸出企業や投資家にとっても無関係ではない動きです。
DIHKトップ「米国関税はドイツ企業の大きな負担」
ドイツ商工会議所・工業会(DIHK)のヘレナ・メルニコフCEOは、米国の関税がドイツ企業にとって「大きな負担」になっていると指摘しています。
メルニコフ氏によると、米国がドイツ企業に課す関税率は、かつては2%未満だったものが現在は15%にまで引き上げられており、この急激な負担増がドイツ企業の競争力を深刻に損なっているといいます。
関税率「2%未満→15%」が意味するもの
関税とは、ある国に輸入される商品に対して課される税金です。税率が上がると、その分だけ輸入品のコストが増え、最終的には価格の上昇や利益率の低下につながります。
2%未満から15%という変化は、単なる「微調整」ではなく、企業のビジネスモデルを揺るがしかねない規模です。たとえば、利益率が数%しかない輸出ビジネスで、追加の10ポイント以上の関税がかかれば、
- 価格に転嫁すれば、米国市場での販売競争力を失うリスク
- 自社で負担すれば、利益がほとんど残らないリスク
といったジレンマに直面します。
ドイツ企業の競争力への打撃
メルニコフ氏は、こうした関税の引き上げが「ドイツ企業の競争力を深刻に損なっている」と強調しています。競合する他国企業と比べてコスト面で不利になれば、
- 米国向けの輸出量が減る
- 現地生産へのシフトなど、ビジネス戦略の大幅な見直しを迫られる
- 中小企業ほど対応余力が小さく、打撃が大きくなる
といった影響が広がる可能性があります。
米国関税問題はなぜ日本にも関係があるのか
日本の読者にとっても、米国とドイツの関税問題は「遠い国の話」で終わりません。グローバルなサプライチェーン(国際的な供給網)が当たり前になったいま、主要経済圏どうしの関税引き上げは、世界全体の貿易環境を冷やす要因となり得ます。
日本企業にとってのポイントを挙げると、
- ドイツ企業が米国市場で不利になれば、その隙間を日本企業が埋めるチャンスにもなり得る一方、
- 逆に、関税引き上げが連鎖すれば、日本企業もいつ同じような措置の影響を受けるか分からない
という「機会」と「リスク」が同時に存在します。
「関税リスク」をどう捉えるか
今回のメルニコフ氏の発言は、企業にとっての「関税リスク」を改めて考えさせるものです。特定の国・市場に過度に依存したビジネスモデルは、政策変更ひとつで前提が崩れる可能性があります。
投資家やビジネスパーソンにとっては、
- 自社や投資先がどの市場・国にどれだけ依存しているのか
- 突然の関税引き上げや貿易ルールの変更にどこまで耐えられるのか
といった観点で、自分ごととしてこのニュースを捉えることが重要になりそうです。
米国の関税率が15%まで引き上げられたという事実は、国際ニュースとしての話題にとどまらず、「変化の激しい世界でどうリスクを分散し、競争力を守るか」という、私たち全員に共通する問いを投げかけています。
Reference(s):
cgtn.com








