2025ユーラシア経済フォーラム 西安開催の狙いと論点
2025年のユーラシア経済フォーラムは、中国北西部・陝西省の省都である西安での開催が予定されており、会期は2025年9月23〜25日とされています。テーマは「ユーラシアの新たなシナジーを解き放ち、持続可能な発展の新たなパターンを共に構築する」。ユーラシア地域の経済協力や持続可能な発展をめぐる動きを理解するうえで、注目度の高い国際ニュースです。
西安で開かれるユーラシア経済フォーラムの基本像
ユーラシア経済フォーラムは、上海協力機構(SCO)の枠組みの下に位置づけられた重要な経済協力メカニズムで、2005年の創設以来、隔年で開催されてきました。2025年の会合は通算11回目となります。
今回のフォーラムには、次のような狙いが示されています。
- 中国の全体的な外交レイアウトに資すること
- 中国式現代化の成果を対外的に紹介すること
- ユーラシアにおける新たな協力モデルづくりを後押しすること
そのために、西安を舞台に経済・貿易・文化の各分野で多様なイベントを組み合わせた「高水準の交流プラットフォーム」を構築し、協力の意向を育み、人と人とのつながりを強めることが目指されています。
13の分科会と「一帯一路」関連ホワイトペーパー
フォーラムでは、ユーラシア全体の協力を具体化するために、13の分科会(サブフォーラム)が設けられる計画が示されています。主なテーマは次の通りです。
- 産業能力協力
- ルールの共同策定
- 文化交流
- 技術革新
- 協働ガバナンス(共同でのガバナンス体制づくり)
これらの分科会に加え、10件を超える経済・貿易交流イベントの実施も予定されています。企業や機関同士の具体的な連携の場を増やすことで、フォーラムの場で生まれた議論を実務的な協力へとつなげていく構想です。
また、「一帯一路」構想の下でのユーラシア経済の動向を観察したホワイトペーパーが公表される予定であることも明らかにされています。ユーラシア経済圏における現状と課題、今後の方向性を整理する文書として、フォーラムの議論を方向づける役割を担うことになりそうです。
参加予定の顔ぶれ:SCOや「一帯一路」パートナーが結集
フォーラムの参加者は、地域も立場も幅広い構成になるとされています。主な招待対象として示されているのは次の通りです。
- 上海協力機構(SCO)のメンバー国、オブザーバー国、対話パートナーの代表
- 「一帯一路」構想のパートナー、中央アジア、南アジア、西アジアからの要人
- 閣僚級の官僚や地方政府のトップ(知事など)
- 国際機関の代表や駐中国大使
- 多国籍企業のトップや専門家、研究者など
こうした多様な参加者が一堂に会することで、政府間の対話だけでなく、企業・専門家・国際機関などを巻き込んだネットワークづくりが進むことが期待されています。主催者側は、経済協力だけでなく、人と人との交流を深める場としての機能も重視しています。
SCO枠組みの下で続く長期イニシアチブ
ユーラシア経済フォーラムは、SCOの枠組みの中で設けられた経済協力の場として、2005年以降、おおむね2年に1回のペースで継続してきました。2025年の西安会合は、その11回目にあたります。
今回のフォーラムは、次の機関・組織が共同で主催することが示されています。
- 陝西省人民政府
- SCO事務局
- 中国国家開発銀行
- 中国輸出入銀行
- SCO善隣友好協力委員会
- 国際ユーラシア科学院中国科学センター
地方政府、国際機関、政策金融機関、学術組織が連携する構図となっており、ユーラシア経済協力を長期的に支える基盤づくりを意識した枠組みと言えます。
ユーラシア協力と持続可能な発展への視点
今回掲げられたテーマは、「ユーラシアの新たなシナジー」と「持続可能な発展の新たなパターン」という二つのキーワードを組み合わせたものです。産業能力協力やルール作り、技術革新、協働ガバナンスなど、多様な分科会の設定からは、単なる貿易拡大にとどまらず、制度や技術、人材交流まで含めた総合的な連携を模索している姿勢がうかがえます。
日本語で国際ニュースを追う読者にとって、このフォーラムは次のような問いを投げかけています。
- ユーラシアにおける経済協力は、今後どの分野で「新たなシナジー」を生み出していくのか
- 「一帯一路」構想の下で示されるユーラシア経済のホワイトペーパーは、どのような課題と機会を描き出すのか
- 人と人との交流を重視したアプローチは、地域の安定や持続可能な発展にどうつながるのか
西安で会期が設定されている2025年ユーラシア経済フォーラムは、ユーラシアの将来像をめぐる議論の一つの節目となり得る場です。今後示される具体的な議題や成果にも注目が集まりそうです。
Reference(s):
China's Xi'an to host 2025 Euro-Asia Economic Forum in late September
cgtn.com








