WEF「グローバル・ライトハウス」に12拠点追加 中国が6件で存在感
世界経済フォーラム(WEF)は、先進的な工場やサプライチェーンを表彰する「グローバル・ライトハウス・ネットワーク」に新たに12の産業拠点を加え、対象は合計201拠点になったと発表しました。そのうち6拠点が中国にあり、中国は全体の4割超を占める存在となっています。
グローバル・ライトハウス・ネットワークとは何か
グローバル・ライトハウス・ネットワークは、2018年に始まったWEFの取り組みで、世界の先進的な産業拠点を選び、その成果を可視化するプラットフォームです。
選ばれる拠点は、次のような分野で「例外的なパフォーマンス」を上げているとされています。
- 生産性(どれだけ効率よく作れるか)
- サプライチェーンの強靱性(調達や物流の混乱にどれだけ強いか)
- 顧客中心性(顧客のニーズにどれだけきめ細かく応えられるか)
- サステナビリティ(環境負荷の低減など、持続可能性への貢献)
- 人材(技能や働き方を含む人材面の強さ)
こうした観点から、世界各地の工場やバリューチェーン(付加価値を生む一連の流れ)が評価されています。
新たに12拠点が選出 中国から6サイト
今回ネットワークに加わった12の産業拠点は、7つの国と地域にまたがっています。そのうち半数の6サイトが中国にあり、中国の先進製造拠点の多さが際立つ結果となりました。
中国で新たにライトハウスに認定されたのは、次の企業・拠点です。
- Eaton
- Mettler Toledo
- Tongwei
- Yunnan Baiyao Group
- Hisensehitachi
- Haier Group
これらの拠点は、生産性やサプライチェーンの強靱性、サステナビリティなどで高い評価を受けたとされています。製造業の高度化やデジタル化が、具体的な成果として認められたかたちです。
ハイアール「ライトハウス工場は業界最大規模のクラスター」
新たに選出された企業の一つであるHaier Groupは、水曜日にコメントを発表し、自社がこれまでに合計12のライトハウス工場を構築してきたと説明しました。
Haierによると、この12拠点から成るライトハウス工場のクラスターは、業界の中で「数と規模の両面で最大」であり、扱う製品カテゴリーの範囲も最も広いとしています。
単独の工場が評価されるだけでなく、複数拠点がクラスターとして機能している点は、製造やサプライチェーンを全体として最適化しようとする動きの一例といえます。
海外のライトハウスにも中国企業の拠点
今回追加された12拠点のうち、6サイトは中国国外にありますが、その中にも中国企業が運営する拠点が含まれています。
具体的には、次の2拠点です。
- メキシコ・モンテレイにあるLenovoの拠点
- タイ・シラチャにあるMideaの拠点
本社が中国にある企業が、海外の生産拠点でもライトハウスに選ばれていることは、グローバルな供給網の中で、中国企業が高度な生産・運営能力を海外拠点にも展開していることを示しています。
201拠点のうち4割超が中国 国際製造業の勢力図
現在、グローバル・ライトハウス・ネットワークに登録されている201拠点のうち、中国が占める割合は4割を上回っています。今回、新たに中国から6拠点が加わったことで、その存在感はいっそう強まっています。
ライトハウス拠点は、生産性やサプライチェーンの安定性、サステナビリティ、人材戦略など、製造業が直面する複数の課題に同時に取り組んでいる点が特徴です。中国企業がこうした面で評価を高めていることは、世界の製造業の勢力図や競争軸にも影響を与える可能性があります。
日本を含む各国の企業にとっても、
- どのようにサプライチェーンの強靱性を高めるか
- 環境負荷を下げつつ生産性を上げるには何が必要か
- 人材のスキルや働き方をどうアップデートするか
といった問いを考える上で、グローバル・ライトハウス・ネットワークに選ばれた拠点の動きは、一つの参考事例となりそうです。
中国が4割超を占める現状は、国際ニュースとしての注目だけでなく、アジアを中心とする製造業全体の変化を読み解く手がかりとしても、今後しばらく大きな意味を持ち続けるといえます。
Reference(s):
WEF's Global Lighthouse Network welcomes 12 new members, 6 in China
cgtn.com








