中国が世界トップ10の革新経済に グローバル・イノベーション新時代 video poster
最新のグローバル・イノベーション・インデックスで、中国が初めて世界の「最もイノベーティブな経済」トップ10入りを果たしました。CGTNの番組「BizTalk」では、この転換点について、ヨーロッパ最大級のテック会議「Web Summit(ウェブサミット)」創業者パディ・コスグレイヴ氏が語っています。本稿では、その対談を手がかりに、グローバルなイノベーション・エコシステムと中国の役割を整理します。
中国が初のトップ10入り 何が変わったのか
グローバル・イノベーション・インデックス(Global Innovation Index(GII))は、研究開発費、人材、知的財産、スタートアップ環境などを総合的に評価する指標です。今年公表された最新ランキングで、中国は初めてトップ10入りし、世界のイノベーション中心の一角を占める存在になりました。
この結果は、中国が長期的に進めてきた研究開発(R&D)への投資と政策の一貫性が評価されたものだといえます。基礎研究から応用研究まで幅広い分野で資金と人材を集中させ、テクノロジー企業やスタートアップが成長しやすい土壌づくりが進んできました。
同時に、イノベーションを国内だけで完結させるのではなく、国際的な連携を深めている点も重要です。研究機関や企業が、アジア、欧州、米州など世界各地のパートナーと共同プロジェクトを行うことで、知識と技術の循環が加速しています。
BizTalkが描く「つながる」グローバル・イノベーション
CGTNのキャスター管軼(Guan Xin)氏は、番組「BizTalk」でパディ・コスグレイヴ氏と対談し、グローバル・イノベーションの現在地と中国の役割について意見を交わしました。テーマは、単なる技術競争ではなく、「世界をつなぐイノベーション・エコシステム」をどう作るかという点にあります。
対談からは、おおまかに次の3つのポイントが浮かび上がります。
- 1. イベントは「出会いのインフラ」:Web Summitのようなテック会議は、起業家、投資家、大企業、研究者が一堂に会する「出会いのインフラ」です。オンラインでは生まれにくい偶然の出会いが、新しいビジネスや共同研究の起点になります。
- 2. 中国は不可欠なプレーヤー:スタートアップ投資、デジタルサービス、ハードウェアなど複数の分野で、中国発の技術とビジネスモデルが世界市場に影響を与えています。グローバルな議論の場に中国の視点が加わることで、課題解決の選択肢も広がります。
- 3. オープンさが競争力を生む:イノベーションは、特定の国や地域だけでは完結しません。開かれた対話と人材交流、共同開発を通じて、異なる背景を持つ人々が協力することが、長期的な競争力につながるという視点です。
日本とアジアへの示唆:どう関わるか
では、日本やアジアの他の国・地域は、この「つながるイノベーション・エコシステム」にどう向き合うべきでしょうか。CGTNの対談は、次のような示唆を与えてくれます。
- 地域ではなくネットワークを見る:「どの国が強いか」ではなく、「どのネットワークにつながっているか」が問われる時代です。日本のスタートアップや大企業も、中国を含むアジア各地、欧州、米州とのネットワークを意識的に広げることが重要です。
- イベントを「学びと発信」の場に:Web Summitのような大規模会議だけでなく、オンラインカンファレンスや専門分野のフォーラムなど、国際イベントに積極的に参加することで、自らの技術やサービスを世界に発信しつつ、新しいトレンドを素早くキャッチできます。
- 共通課題での協働:気候変動、医療・ヘルスケア、スマートシティなど、国境を越えた課題は数多くあります。こうした分野で、中国を含む多様なパートナーと共同プロジェクトを組むことは、日本の企業や研究者にとっても大きな機会になります。
「競争」から「共創」へ
最新のグローバル・イノベーション・インデックスで中国がトップ10入りしたことは、世界のイノベーション地図が静かに塗り替えられつつあることを示しています。同時に、Web Summitのような国際会議やCGTNの「BizTalk」に象徴される対話の場は、「誰が勝つか」という発想から、「どう共に創るか」へのシフトを促しています。
国境を越えて知識と人材が行き交う「つながるイノベーション・エコシステム」は、日本にとっても避けて通れない現実です。ニュースをきっかけに、自分自身や自社がどのネットワークの一員になりうるのか、一度じっくり考えてみるタイミングかもしれません。
Reference(s):
BizTalk: Moving towards connected global innovation ecosystem
cgtn.com








