中国の「低空経済」でドローン操縦士が急増 国慶節も教室は満席 video poster
中国で進む「低空経済」の推進が、ドローン操縦士の需要を一気に押し上げています。2025年の国慶節連休中、上海では休暇をあえて旅行ではなくドローン教室に充てる人が増えています。
中国には現在、登録されているドローンがおよそ190万機ある一方で、免許を持つ操縦士は22万5000人にとどまっています。このギャップが、「低空経済」を支える人材市場の大きさを物語っています。
国慶節もドローン教室へ:「学びの連休」が広がる
国際ニュースでも注目される上海では、2025年の国慶節連休中、ドローン操縦の教室に人が集まりました。長期の休みを利用し、集中的に技能を身につけたいと考える人が増えているためです。
教室では、操縦の基礎だけでなく、安全な飛行経路の考え方や、低空での飛行が周囲の人や建物に与える影響への配慮など、実務に近い内容が教えられています。スマートフォン世代にとって、ドローンは「遠い未来の技術」ではなく、身近なツールになりつつあります。
「低空経済」が後押しする非営利ドローン免許
今回の動きの背景には、中国が推進する「低空経済」の拡大があります。「低空経済」とは、地上に近い低い高度の空域を活用し、物流や撮影、点検などさまざまなサービスや産業を生み出そうという発想です。
こうした流れの中で、非営利目的の飛行が可能になる「非営利(非営業)用」の資格を取得しようとする人が増えています。この免許を持つことで、ドローン操縦者はルールに沿って合法的に飛行できるようになります。
趣味として楽しみたい人にとっても、「決められたルールの中で安心して飛ばせる」ことは重要です。制度に沿って資格を取得しておくことが、今後のドローン活用の出発点になりつつあります。
190万機のドローンと22.5万人の操縦士:数字が示す可能性
中国では、登録済みドローンは約190万機に達している一方で、免許を持つ操縦士は22万5000人にとどまっています。単純に比較すると、1人の操縦士が複数のドローンを扱わざるを得ない計算です。
この数字は、専門的なスキルを持つ操縦士がまだまだ足りないことを意味します。逆にいえば、「技能を身につけた人材には、今後も幅広い活躍の場が広がる」ということでもあります。
低空経済が拡大するほど、安定して飛行できる人材、周囲への安全に配慮できる人材へのニーズは高まります。今回の国慶節連休の光景は、その序章と言えるかもしれません。
低空経済が変える日常とビジネス
低空経済の広がりは、日常生活やビジネスのあり方も変えていく可能性があります。例えば、撮影やエンターテインメントだけでなく、インフラ点検や観光案内、防災支援など、さまざまな分野でドローン活用が期待されています。
ドローンは、地上ではアクセスしにくい場所に素早く到達できるという特徴を持ちます。その特性を活かせる場面が増えるほど、操縦士に求められる役割も高度化し、「空を読む」スキルが一種の専門職として位置づけられていく可能性があります。
日本の読者へのヒント:スキルをどうアップデートするか
日本語で国際ニュースを追う読者にとって、中国の低空経済とドローン人材の動きは、「自分のスキルをどうアップデートしていくか」を考えるヒントにもなります。
テクノロジーの進展に合わせて、新しい資格や技能が次々と生まれます。今回のドローン操縦士の例は、「休暇を使って未来につながるスキルを学ぶ」というライフスタイルが、アジアの大都市で現実になりつつあることを示しています。
日本でも、ドローンに限らず、デジタル技術やデータ分析など、新しい分野の学び直しが話題になっています。中国での低空経済の動きは、「アジアの中で自分はどのスキルで勝負するか」を考えるきっかけになりそうです。
SNS時代の「シェアしたくなる」ドローン事情
今回のようなドローン操縦のトレーニングは、XやInstagram、ショート動画プラットフォームなどSNSとも相性が良いテーマです。訓練の様子や空からの映像は、多くの人の関心を集めやすいコンテンツです。
一方で、プライバシーや安全への配慮が欠かせないのもドローンの特徴です。ルールを理解し、資格を取得した上で楽しむという姿勢が、これからのデジタル時代のリテラシーとして重要になっていくでしょう。
中国で進む低空経済とドローン操縦士の育成は、「技術をどう社会に活かし、どう安全と共存させるか」という、私たち共通の問いを投げかけています。
Reference(s):
cgtn.com








