IMFが警鐘 関税の中でも世界経済は堅調、しかし「不確実性が新常態」に video poster
国際通貨基金(IMF)は、米国主導の関税を伴う貿易摩擦が続くなかでも、世界経済は当初の予想よりも踏ん張っていると分析しています。一方で、先行きの不透明さが高まり、「不確実性」が世界の新しい常態になりつつあると警告しています。2025年の今、国際ニュースとしてこのメッセージをどう受け止めればよいのでしょうか。
IMFが見る「意外と強い」世界経済
IMFによると、米国が主導する関税措置や貿易をめぐる対立が続いているにもかかわらず、世界経済は想定よりも悪化していないとされています。各国の成長ペースは鈍りつつも、急激な落ち込みには至っていないという見方です。
背景には、企業や家計が貿易摩擦の影響を部分的に吸収し、内需やサービス分野が下支えしている側面があると考えられます。ただし、それがこの先も続くとは限らず、「今はまだ持ちこたえている段階」ともいえます。
広がる「不確実性」という新常態
IMFがより強調しているのは、世界経済を取り巻く不確実性の高まりです。貿易政策がいつ、どの国とのあいだで、どのように変わるのか読みづらい状況が続いており、それが企業や投資家の心理に重くのしかかっています。
不確実性が長引くと、企業は投資や採用を慎重にしやすくなり、家計も将来不安から消費を抑える傾向が強まります。「はっきり悪くないが、安心もできない」という状態が、新しい日常として定着しつつあるというのが、今回のメッセージのポイントです。
関税が揺さぶる「開かれた貿易」の時代
IMFはまた、関税の拡大によって、これまで続いてきた「開かれた貿易」の時代そのものが脅かされていると指摘しています。関税とは、輸入品にかけられる税金のことです。これが引き上げられると、輸入品の価格が上がり、消費者や企業の負担が増えます。
一国が関税を引き上げれば、相手国も報復措置を取る可能性が高まり、結果として貿易全体が縮小するおそれがあります。国境を越えた生産やサービスに支えられてきた世界経済にとって、こうした動きは長期的なリスクとなります。
日本とアジアの私たちへのインパクト
日本やアジアの多くの経済は、貿易と国際的なサプライチェーンに深く依存しています。そのため、世界の貿易環境が変わると、私たちの働き方や所得、物価にも影響が及びます。
- 輸出産業では、関税や貿易摩擦によって需要が読みにくくなり、設備投資や雇用計画の見直しが迫られる可能性があります。
- 輸入品の価格が上がれば、生活必需品からデジタル機器まで、私たちの身近な商品の値段にも変化が出るかもしれません。
- 金融市場では、不確実性の高まりが株価や為替レートの変動要因となり、資産運用や企業の資金調達にも影響します。
こうした動きは、一見すると遠い世界の国際ニュースのように見えますが、実際には日常生活とつながっています。
「不確実性の時代」をどう生きるか
世界経済が関税と貿易摩擦の中でも踏ん張っているというIMFの見方は、過度な悲観に陥る必要はないというメッセージでもあります。同時に、「不確実性が新常態」である以上、状況が急に変わる可能性も念頭に置く必要があります。
2025年の今、私たちにできるのは、短いセンセーショナルな見出しだけで判断せず、国際ニュースを継続的にフォローし、自分なりの視点をアップデートし続けることです。世界経済の行方を見守ることは、自分の働き方や暮らし方を考えることにもつながっていきます。
Reference(s):
Global economy fairing well amid tariffs, but uncertainty ahead
cgtn.com








