IMFが警鐘 米ハイテク株のバリュエーションはバブル寸前? video poster
国際通貨基金(IMF)のグローバル市場分析部で副局長を務めるジェイソン・ウー氏は、米国のハイテク株のバリュエーション(株価水準)がバブル期のピークに近づきつつあるとの見方を示しました。2025年12月現在、世界的にも資産価格の割高感が広がっていると指摘しています。
IMF担当者が語った「バブル期に接近」という懸念
ウー氏は、メディアCMGとのインタビューの中で、米ハイテク株と世界の資産市場について次のように述べました。
米ハイテク株はバブル期のピークに近づいており、世界全体で資産価格のバリュエーションが引き伸ばされている。
ここで言うハイテク株とは、米国市場をけん引してきた大型のIT関連企業や、デジタルサービス、半導体などの企業群を指します。株価が企業の利益や売上の伸びに比べてどこまで高く評価されているかが、バリュエーションという指標で意識されています。
「バリュエーションが引き伸ばされている」とはどういうことか
ウー氏の指摘する「資産価格のバリュエーションが引き伸ばされている」とは、株式や不動産などの価格が、実体経済や企業の収益力に比べて高くなり過ぎている可能性があるという意味です。
一般的に、次のような状態が重なると、市場はバブルに近づきやすいと言われます。
- 長期にわたる株価上昇で、投資家の警戒感が薄れている
- 企業の利益や経済成長のペース以上に、株価だけが先行して上がっている
- 「まだ上がるはずだ」という期待だけで、高い価格でも買いが入り続ける
IMFの担当者が米ハイテク株に言及した背景には、こうしたリスクが意識されていると考えられます。
世界の投資家と日本への影響
米ハイテク株は世界の株式指数の中でも存在感が大きく、多くの投資信託やETF(上場投資信託)にも組み込まれています。そのため、米国市場の変動は各国の株式市場や資産運用にも波及しやすい構造になっています。
日本の個人投資家にとっても、米国株や米国株に連動する投資商品を通じて、米ハイテク株の動きの影響を受けやすくなっています。IMFがバリュエーションの過熱感に言及したことは、次のような点を考えるきっかけになります。
- 短期的な値動きだけでなく、企業の収益力やビジネスモデルを改めて確認する
- 資産を一つの国や一つのセクターに集中させ過ぎていないか見直す
- 急な価格調整が起きた場合でも耐えられる投資スタンスかどうかを点検する
これから注目したいポイント
今回のIMF担当者の発言は、具体的な株価水準や銘柄を名指ししたものではありませんが、世界の資産市場全体に対する警戒シグナルとして受け止められます。今後、投資家や政策担当者が注目したいポイントとして、次のような点が挙げられます。
- 米ハイテク株の株価が企業業績の動きとどの程度連動しているか
- 金利や金融政策の変化が、バリュエーションの調整につながるかどうか
- 世界的なリスク許容度の変化が、資産価格の再評価を促すかどうか
資産価格の過熱感は、一見すると投資家にとって含み益が膨らむ好ましい状況にも見えますが、その裏側には急な調整リスクも潜んでいます。IMFからのシグナルをきっかけに、自分のポートフォリオやリスクの取り方を静かに見直してみる時期に来ているのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








