中国9月のCPIとPPIを解説 コアCPIは5カ月連続プラス
中国国家統計局が公表した2025年9月の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)の結果から、中国本土の消費市場と企業物価が「安定だが力強さは限定的」という姿を見せています。本稿では、その数字が意味するところを日本語で分かりやすく整理します。
9月CPIは小幅な下落、月次ではプラスに
2025年9月のCPI(総合指数)は、前月比では0.1%の上昇となりました。一方で、前年同月比では0.3%のマイナスとなり、物価全体としては依然として弱めの動きが続いています。
- CPI前月比:プラス0.1%
- CPI前年比:マイナス0.3%
前月からはわずかに上昇しつつも、前年同月と比べると下落しているという結果は、価格の下落圧力が残る一方で、足元の需要は徐々に下げ止まりつつある可能性を示しています。
コアCPIは5カ月連続でプラス成長
より基調的な物価動向を示すコアCPI(食品とエネルギーを除いた指数)は、前年同月比で1.0%上昇しました。コアCPIがプラス成長となるのは5カ月連続で、サービスや耐久消費財などを含む日常的な支出の価格が、緩やかに上がり続けていることを示しています。
総合CPIがマイナスとなる一方で、コアCPIがプラスを維持している構図は、エネルギー価格や一部食品価格の下落が全体の物価を押し下げる一方、内需そのものは徐々に回復している可能性をうかがわせます。
なぜコアCPIが注目されるのか
コアCPIは景気の波に左右されにくい品目を中心に計算されるため、短期的な価格変動のノイズを取り除き、消費の実力を測る指標として世界各国で重視されています。今回の1.0%という伸びは、中国本土の消費活動が一定の底堅さを保っていることを示すシグナルと見ることができます。
PPIは横ばい、下落幅は縮小
生産者物価指数(PPI)は、工場出荷価格の動きを示す指標です。2025年9月のPPIは前月比で横ばいとなり、2カ月連続で変化がない結果となりました。
- PPI前月比:変化なし(横ばい)
- PPI前年比:マイナス2.3%(8月から0.6ポイント下落幅が縮小)
前年同月比では依然として2.3%のマイナスですが、8月と比べると下落幅は0.6ポイント縮小しており、企業物価の下げ止まり感が少しずつ強まっていると解釈できます。企業の価格環境が最も厳しかった局面から、徐々に落ち着きつつあるとの見方も成り立ちます。
日本と世界にとっての意味
中国本土の物価動向は、世界のサプライチェーンや資源価格、そして各国のインフレにも影響を与えます。日本企業にとっても、中国向け輸出や中国からの調達コストを考えるうえで、CPIやPPIは重要な参考材料です。
今後チェックしたいポイント
- コアCPIのプラス基調が今後も続くかどうか
- PPIの下落幅縮小が、生産や輸出の持ち直しにつながるか
- 物価の動きを踏まえた、中国本土の金融・財政政策の方向性
9月の物価統計は、急激なインフレもデフレも起きていない一方で、景気の回復力はまだ見極めが必要であることを物語っています。国際ニュースとして中国経済をフォローするうえで、CPIとPPIの数字が示すメッセージを丁寧に読み解いていくことが、これまで以上に重要になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








