第138回広交会、過去最多ブースとバイヤーで中国対外貿易の底力示す
中国広州で今年10月から11月にかけて開かれた第138回中国輸出入商品交易会(広交会)が、出展企業数やブース数、海外バイヤーの事前登録者数などで過去最多を更新し、中国の対外貿易の底力と回復力を印象づけました。
開催概要:広州が世界の「貿易ハブ」に
第138回広交会は、10月15日に中国広東省広州市・海珠区琶洲の中国輸出入商品交易会展館で開幕し、11月4日まで3期に分けて開催されました。世界の経済や貿易の動きが注目される中、広州が期間中、国際ビジネスの重要なハブとなりました。
会場の展示面積は約155万平方メートルに及び、13の専門分野に基づく55の展示エリアで構成されました。こうした規模の大きさは、広交会が世界的にも有数の総合見本市であることを改めて印象づけるものです。
出展企業・ブース数ともに過去最多
今大会では、ブース数と出展企業数がいずれも過去最多を更新しました。ブース総数は7万4,600、小間を構えた企業は3万2,000社を超え、いずれも広交会の歴史上、最高水準となりました。
- ブース数:7万4,600
- 出展企業数:3万2,000社超
- 初出展企業:約3,600社
- ブランドブースを構える企業:2,640社
およそ3,600社が今回初めて参加し、そのうち2,640社はブランドブースを構えました。量だけでなく、ブランド力や提案力を備えた企業が増えていることがうかがえます。
海外バイヤー:218の国と地域から24万人超が登録
海外バイヤーの事前登録者数は24万人を超え、218の国と地域から参加が見込まれました。前回開催時と比べて10%増となり、欧州連合(EU)や米国、「一帯一路」パートナー国からの伸びが特に目立ったとされています。
多様な地域から多くのバイヤーが集まることは、広交会が依然として世界の調達・販路拡大の重要な場であることを示しています。中国本土と各国・地域の企業が直接顔を合わせることで、新たなビジネス機会が生まれる土台が整ったと言えます。
取引も堅調:初日から「好スタート」
公表されたデータによると、開幕初日から各地の交易団が好調なスタートを報告しました。中でも、深圳や天津の代表団の実績が目を引きます。
- 深圳代表団:取引額1億1,500万ドル(前回の秋季会期初日の4倍)
- 天津代表団:意向成約額2,700万ドル
深圳代表団の初日取引額は前回の秋季会期初日の4倍に達し、天津代表団も今後の成約が見込まれる意向成約で2,700万ドルを確保しました。会期序盤から具体的な数字が積み上がったことで、全体としての取引も力強い滑り出しとなった様子がうかがえます。
この数字から見える3つのポイント
今回の広交会の数字は、単なる「過去最多」という話題性にとどまらず、中国と世界の貿易構造の変化を読み解く材料にもなります。
1. 中国の対外貿易の底力と回復力
出展企業数やブース数、取引額がそろって高水準となったことは、中国の対外貿易が依然として高い競争力と供給能力を持っていることを物語ります。世界経済の環境が変化する中でも、多様な企業が参加し、各国・地域のバイヤーが集まるという事実そのものが、活力と回復力の表れと言えます。
2. 市場の多様化と「一帯一路」パートナー国の存在感
218の国と地域から24万人超が事前登録し、EUや米国に加え、「一帯一路」パートナー国からの参加が伸びたことは、市場が一部の地域に偏らず広く分散していることを示します。特定地域の景気や政策に左右されにくい、多元的な貿易ネットワークが形成されつつあるとも読み取れます。
3. 企業の質的アップグレード
初出展企業が約3,600社に達し、その中で2,640社がブランドブースを構えたことは、新しいサプライヤーの参入とともに、ブランド力や技術力を前面に押し出す企業が増えていることを示唆します。量の拡大だけでなく、製品やサービスの付加価値を高めようとする動きが強まっていると考えられます。
日本の読者への示唆
日本から見ても、第138回広交会の動向は無関係ではありません。中国本土で開かれる大規模な輸出入見本市に、これだけ多くの国と地域からバイヤーが集まるという事実は、国際ビジネスの重心がどこにあるのかを示す一つの指標となります。
中国企業のブランド化や新規参入が進む中で、日本の企業や消費者にとっても、どのような製品・サービスが世界市場で支持を集めているのかを見極める重要な材料になりそうです。第138回広交会で示された数字は、今後の国際取引やサプライチェーンを考えるうえで、引き続き注目しておきたいデータと言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








