中国・欧州の経済協力に広がる可能性 仏中銀副総裁が上海で語る video poster
中国と欧州のあいだで、経済や金融、エネルギー、貿易をめぐる協力の可能性があらためて注目されています。フランスの中央銀行であるフランス銀行(Banque de France)のアニェス・ベナシ=ケレ副総裁は、上海で開かれた「2025年バンド・サミット」でのインタビューで、「中国と欧州のあいだには、ウィンウィンの協力を広げる大きな余地がある」と強調しました。
上海の2025年バンド・サミットで語られたこと
2025年バンド・サミットは、上海で木曜日に開幕し、3日間の日程で行われた国際会議です。世界の経済・金融関係者が集まり、成長戦略や金融市場の行方、エネルギー転換などについて意見交換を行います。
ベナシ=ケレ副総裁は、中国国際テレビ局CGTNの李夢媛(Li Mengyuan)氏とのインタビューに応じ、中国と欧州の経済協力について次のような認識を示しました。
- 両地域には、経済・金融・エネルギー・貿易の各分野で協力できる広い余地があること
- 協力の形は、一方の利益ではなく「双方にとっての利益(ウィンウィン)」をめざすべきだということ
どの分野で「ウィンウィン協力」が期待されるのか
ベナシ=ケレ氏が挙げたキーワードは、経済、金融、エネルギー、貿易の4つです。中国と欧州のあいだでは、すでに広い分野で取引や投資が行われていますが、まだ伸びしろがあると見ることができます。
経済・貿易:サプライチェーンと市場の補完関係
欧州は技術力やブランド力に強みがあり、中国は巨大な市場規模や産業基盤を持っています。双方の強みがかみ合えば、消費財からインフラ、サービスまで、さまざまな分野で新しいビジネスモデルが生まれる余地があります。
金融:安定とイノベーションの両立
金融の分野では、決済システムの連携や、企業の資金調達、リスク管理などで協力の可能性があります。市場の安定を図りつつ、新しい金融技術(フィンテック)をどのように取り入れていくかは、中国と欧州に共通する課題です。
エネルギー:転換期のパートナーシップ
世界的にエネルギー転換が進むなか、エネルギー効率を高め、環境負荷を減らす技術や投資が求められています。エネルギー分野での中国と欧州の協力は、気候変動への対応だけでなく、安定した供給体制づくりにもつながります。
なぜ今、中国と欧州の協力が注目されるのか
2025年現在、世界経済は地政学的な緊張やエネルギー価格の変動など、不確実性の高い状況が続いています。そのなかで、大きな市場と技術力を持つ中国と欧州が対話と協力を深めることは、世界の安定にとっても重要です。
単に貿易量を増やすだけでなく、金融システムの安定やエネルギー安全保障といった「土台の部分」で協力できるかどうかが、今後の焦点になっていきます。ベナシ=ケレ氏の発言は、こうした長期的な視点からのメッセージと受け止めることができます。
日本の読者にとっての意味
中国と欧州の経済協力が進めば、グローバルなサプライチェーンや投資の流れは変化します。その影響は、アジアに拠点を持つ日本企業や、欧州市場を目指すスタートアップにも間接的に及ぶ可能性があります。
日本にいる私たちにとっても、次のような点が今後の注目ポイントになりそうです。
- 中国と欧州の協力が、アジアや日本企業のビジネスチャンスをどう広げるか
- エネルギーや環境技術で進む連携が、日本の政策や企業戦略にどんな示唆を与えるか
- 国際金融のルールづくりに、中国と欧州がどのように関わり、日本はどう向き合うか
上海でのバンド・サミットで示された「中国と欧州のウィンウィン協力」という視点は、日本にとっても世界経済の行方を考えるうえで、重要な手がかりになりそうです。
Reference(s):
BoF deputy: Broad prospects for China–Europe economic cooperation
cgtn.com








