中国のテクノロジー革新と新興ブランド JPモルガン幹部が語る次の5年 video poster
北京で開かれた「2025フィナンシャルストリート・フォーラム」には、世界中の金融関係者や企業トップが集まりました。中国が今後の成長ロードマップを示した直後ということもあり、国際金融界の注目が集まっています。その場で、JPモルガンの中国共同カントリーオフィサー兼アジア太平洋チーフ・ファイナンシャル・オフィサーであるアラン・ホー氏が、中国経済の「次の5年」について語りました。
フォーラムが映し出す「新しい成長ステージ」
中国の成長戦略が発表された後に開催されたこのフォーラムには、世界の投資家や企業幹部が北京に集結しました。中国市場の先行きを見極めたいという関心の強さが、そのまま参加者の多さに表れていると言えます。
アラン・ホー氏は中国の国際メディアのインタビューに応じ、中国は今後5年間で「新しい成長ステージ」に入るとの見方を示しました。その中核にあるのが、自国発の新しいテクノロジーと消費者向け製品の開発強化です。
JPモルガン幹部が見る中国の「次の5年」
ホー氏によれば、これからの中国経済は、単に規模を拡大する段階から、質と独自性を高める段階へとシフトしていきます。キーワードは「自前のテクノロジー」と「国内ブランド」です。
自前のテクノロジーと国内ブランドの台頭
ホー氏は、中国が自国主導の新技術開発と消費者向け製品の強化に重点を置いていると指摘します。これは、海外技術の導入や受託生産を中心としたモデルから、研究開発とブランド戦略を自ら主導するモデルへの移行を意味します。
この方向性は、国内のスタートアップ企業や既存の大手企業による新製品・新サービスの開発を後押しし、中国発ブランドの存在感を世界市場で高めていく可能性があります。
AI・自動化・ロボットで強まる技術大国としての役割
ホー氏は、人工知能(AI)、自動化、ロボット工学といった分野における中国の顕著な進展にも言及しています。これらの分野は、製造業からサービス産業まで幅広い産業構造を変えつつあり、中国は国際的なテクノロジー競争の中で主要なプレーヤーとしての地位を強めています。
AIによるデータ活用、自動化による省力化や品質向上、ロボットによる生産性の引き上げといった動きは、企業の競争力を高めるだけでなく、長期的な経済成長の基盤にもなります。
レジリエントなサプライチェーンと産業高度化
ホー氏は、今後5年間、中国のレジリエントなサプライチェーン(供給網)、継続する産業の高度化、そして豊富な人材基盤が、中国だけでなく世界経済にとっても重要な成長要因であり続けると述べています。
- レジリエントなサプライチェーン:多様な産業基盤とインフラを背景に、世界の需要に柔軟に対応できる体制が強みとなっています。
- 産業の高度化:付加価値の高い製品やサービスへのシフトが進み、製造業からサービスまで幅広い分野で質の向上が図られています。
- 大きな人材プール:技術者や研究者を含む豊富な人材が、イノベーションと企業活動を支える土台となっています。
世界経済へのインパクト──日本からどう見るか
ホー氏の見立てでは、こうした要素の組み合わせにより、中国は今後も世界経済の成長を牽引する存在であり続けるとされています。これは、日本を含むアジア各国の企業や投資家にとっても無視できない動きです。
日本の読者の視点から見ると、次のようなポイントが注目されます。
- テクノロジー分野での協業の可能性:AIや自動化などで、中国企業との技術連携や共創の場が広がる余地があります。
- 新興ブランドとの競争と共存:中国発の消費者向けブランドの台頭は、日本企業にとって新たな競争相手であると同時に、共同開発や販売提携のパートナーにもなり得ます。
- サプライチェーン戦略の再設計:レジリエントな供給網を持つ中国との関わり方をどう設計するかは、多くの企業にとって重要な経営課題です。
「読みやすいけれど考えさせられる」視点
北京のフォーラムに世界の金融関係者が集まったという事実は、中国の成長戦略が単に一国の話題ではなく、グローバルな関心事であることを示しています。ホー氏が語る「新しい成長ステージ」をどう捉えるかは、今後のビジネスや投資、キャリアの選択にもつながり得ます。
これからの5年間、中国のテクノロジー革新と新興ブランドの動きを、日本にいる私たちはどの距離感で、どのようなスタンスで見ていくのか。ニュースを追うだけでなく、自分なりの問いを持ちながらウォッチしていくことが求められているのかもしれません。
Reference(s):
China's wave of technological innovation and rising domestic brands
cgtn.com








