中国が米企業向け不信頼リスト措置を調整 11月10日から一部停止・撤廃
中国商務省は、一部の米企業を対象にしてきた不信頼エンティティ・リスト関連の措置について、11月10日から停止・撤廃を進めると発表し、現在この措置が実際に適用されています。米中の経済・貿易協議の合意を踏まえた今回の動きは、企業にとってどのような意味を持つのでしょうか。
発表の概要:不信頼エンティティ・リスト措置を調整
商務省によると、この決定は、クアラルンプールで行われた中国と米国の経済・貿易協議で得られた共通認識を実行する一環とされています。中国は、今年4月4日に発表した一部の米企業を対象とする不信頼エンティティ・リスト関連の措置について、11月10日から1年間、その適用を停止することを明らかにしており、11月10日以降、この停止措置が続いています。
あわせて、3月4日に発表した別の一部米企業向けの関連措置については、11月10日付で撤廃したと説明しています。
三つのポイントを整理
商務省の発表内容は、次の三点に整理できます。
- クアラルンプールでの中国・米国の経済・貿易協議で得られた共通認識を履行する措置であること。
- 今年4月4日に公表した一部米企業向けの不信頼エンティティ・リスト関連措置について、11月10日から1年間、適用停止とし、その停止が現在も続いていること。
- 3月4日に公表した一部米企業向けの関連措置については、11月10日付で撤廃されたこと。
いずれも「一部の米企業」が対象であり、すべての米企業やすべての不信頼エンティティ・リスト措置が見直されたわけではない点が特徴です。
中国企業にとっての意味
商務省の報道官は、国内企業は申請を行い承認を得ることで、これらの米企業との取引が可能になると説明しています。これまで制限の対象となっていた企業と、条件付きではあれ再びビジネスができる道が開かれた形です。
具体的には、各企業が関係当局に申請を提出し、認可を受けたうえで取引を再開する流れが想定されます。制度上のハードルは残るものの、取引の選択肢が広がると受け止める企業も出てきそうです。
米中経済・貿易関係への含意
今回の措置の背景には、中国と米国が経済・貿易分野で対話を重ねている現状があります。商務省は、クアラルンプールでの協議で得られた共通認識を踏まえた決定だと位置づけており、両国が協議を通じて個別の懸案を調整していく姿勢を示したとも言えます。
対象は一部の米企業に限られるものの、規制の一時停止や撤廃は、関係する企業にとって不確実性の低下につながります。米中間の通商をめぐる環境がすべて解消されたわけではありませんが、対話を通じてビジネス環境を整えていく動きの一例と見ることもできます。
これから1年をどう見るか
4月4日の措置に関して設定された「1年間の停止」は、今後の動きを見極めるための観察期間とも受け止められます。11月10日から始まった停止措置は、来年同じ時期まで続く見通しで、その間の米中関係や企業活動の状況が次の判断材料になっていきそうです。
読者の皆さんにとっては、自身の業界や取引先に該当する企業が含まれているかを確認しつつ、今後1年間の制度変更や米中対話の行方が、自社のビジネスや投資にどのような影響を及ぼしうるかを考えておくことが重要になりそうです。今回のニュースは、小さな動きに見えても、米中経済関係の方向性を読み解く一つの手がかりになります。
Reference(s):
China adjusts unreliable entity list measures for some U.S. firms
cgtn.com








