中国、Nexperia問題でオランダと協議へ 半導体サプライチェーン安定が焦点
リード:中国商務省が、半導体メーカーNexperia(ネクスペリア)を巡る問題でオランダ経済省の協議要請を受け入れました。世界の半導体サプライチェーンの安定をめぐり、中国とオランダの対応が注目されています。
中国商務省が協議受け入れ Nexperia問題とは
中国商務省は土曜日、オランダ経済省からの要請に応じ、同省の担当者が中国を訪れて協議を行うことに同意したと明らかにしました。協議のテーマは、半導体メーカーNexperiaを巡る問題です。
Nexperiaは、中国企業ウィングテックの海外子会社とされる半導体メーカーで、中国側は「中国企業の正当な権利と利益が侵害されている」と強く懸念しています。今回の協議は、その是正と世界の半導体サプライチェーンの安定回復をめぐる重要な局面となります。
オランダ経済相の声明への中国側の反応
事の発端となったのは、オランダのビンセント・カレマンス経済相が木曜日に発表した声明です。声明はNexperia問題に関するもので、中国商務省の報道官はこの声明内容についてコメントを求められました。
報道官は、中国側は声明をすでに注視しているとしたうえで、「これまでのところ、オランダ側が中国企業の正当な権利・利益の侵害をやめ、世界の半導体サプライチェーンの安定を回復するための実際の行動は見られていない」と指摘しました。
中国商務省は、オランダ側が行政手段を用いて企業活動に介入し、企業内部の事柄に干渉しているとみており、こうした対応がNexperia問題を長引かせているとの認識です。
中国の主張:責任はどこにあるのか
中国商務省の報道官は、世界の半導体サプライチェーンの「安定」と「安全」を守ることの重要性を強調しました。そのうえで、現在の混乱について「その源はオランダ側にあり、責任もオランダ側が負うべきだ」との立場を示しています。
中国側は、オランダがNexperiaに対する対応を見直し、中国企業の権利・利益を尊重することが、サプライチェーンの安定回復につながると主張しています。
11月1日に輸出免除措置を発表 中国のアピール
報道官はまた、中国が世界の半導体サプライチェーンの安定に「責任ある態度」で臨んでいると強調しました。その具体例として、2025年11月1日に、中国が条件を満たす企業に対して輸出免除を認める措置を発表したことを挙げました。
中国側は、この輸出免除措置を通じて、半導体関連企業の安定した供給を後押ししようとしていると説明しています。こうした動きと対比する形で、オランダ側にも「建設的」で「実務的」な提案と行動を求めている構図です。
オランダに求める「建設的な提案」と「実務的行動」
中国商務省は、オランダの声明が単なるレトリック(言葉だけ)に終わらないよう、次のような点を求めています。
- 半導体サプライチェーンの混乱の「源」である問題に対し、実効性のある提案を示すこと
- 中国企業の正当な権利・利益を侵害しないための具体策をとること
- 行政手段による企業への過度な介入や干渉をやめること
- Nexperia問題の早期解決に向け、協議を通じて現実的な妥協点を探ること
報道官は、「オランダ側の声明が言葉だけに終わらないことを期待する」と述べ、サプライチェーンの安定を「源」から回復するための実務的な対応を重ねて求めました。
半導体サプライチェーンにとって何が問われているか
今回のNexperia問題をめぐるやり取りは、単なる一企業の案件にとどまらず、世界の半導体サプライチェーンをどう安定させるかというより大きな問いにつながっています。
ポイントとなるのは、次のような点です。
- 企業の「正当な権利・利益」と、安全保障や産業政策とのバランスをどうとるのか
- 一国の行政判断が、グローバルなサプライチェーン全体に与える影響をどこまで考慮すべきか
- 異なる立場を持つ国同士が、どのような枠組みとプロセスで協議を進めるのか
中国商務省は、オランダ側の対応が現在の混乱を生んでいると批判しつつも、協議の場を受け入れることで、実務的な解決の糸口を探ろうとしています。
今後の焦点:協議の中身とスピード
中国側がオランダ経済省の要請を受け入れたことで、次の焦点は「協議の中身」と「スピード」です。
- オランダ側がどのような「建設的な計画」を提示するのか
- Nexperia問題の扱いをめぐり、どこまで歩み寄りが可能なのか
- サプライチェーンの安定回復に資する具体的な措置が、いつ打ち出されるのか
中国商務省は、オランダ側に対し「できるだけ早いNexperia問題の解決」を促しています。今後の協議がどの程度スピーディーに進み、世界の半導体サプライチェーンの安定にどこまで貢献できるのか、国際社会も注視することになりそうです。
半導体をめぐる動きは、私たちの日常に直結するスマートフォンや自動車、家電製品の価格や供給にも影響し得ます。Nexperia問題と中国・オランダの協議は、一見遠い国際ニュースのようでいて、実は身近なテーマともつながっています。
Reference(s):
cgtn.com








