中国、EUの仲介を歓迎 Nexperia巡りオランダに「誤った慣行の是正」を要求
中国商務省は、半導体サプライチェーンをめぐるNexperia(ネクスペリア)関連の問題で、欧州側がオランダに対して関連措置の撤回と是正を促す動きを強めることを歓迎すると表明しました。世界的な半導体供給の安定をめぐる国際ニュースとして、今後の欧州と中国の対応に注目が集まります。
何が起きているのか:Nexperia問題と中国の反応
中国商務省(MOFCOM)の報道官は、日曜日に発表した声明の中で、欧州側に対し、オランダが講じた「関連措置」を速やかに撤回し、Nexperia関連製品の正常な供給を確保するよう強く促してほしいと述べました。
この声明は、欧州委員会の貿易・経済安全保障担当であるマロシュ・シェフチョビッチ氏が、自身のソーシャルメディアの個人アカウントでNexperia問題について発信したことに対するメディアからの質問に答える形で出されたものです。中国側は、その欧州側の動きを受け、「欧州側が影響力を発揮し、オランダに誤ったやり方を改めるよう引き続き促すことを歓迎する」と位置づけています。
中国商務省「混乱の責任はオランダにある」
声明によりますと、中国商務省は、現在起きている世界的な半導体サプライチェーンの混乱について、その「源と責任」はオランダ側にあると明確に指摘しました。具体的な措置の中身には触れていませんが、中国側はオランダの対応がNexperia関連製品の供給に影響を与え、グローバルな半導体供給網に支障をきたしているとみています。
一方で、中国は自らを「グローバルな半導体サプライチェーンの安全と安定に責任ある姿勢で臨んでいる」と強調し、今回の問題をめぐる立場を明確にしました。
中国側の対応:民生用途の輸出をライセンス対象外に
中国商務省によると、中国はすでに具体的な措置を講じているとしています。その一つが、民生用途、つまり一般の市民生活や商業用途で使われる分野向けの「基準を満たした輸出」について、輸出許可(ライセンス)の取得を免除しているという点です。
商務省は、こうした措置は「グローバルな半導体サプライチェーンの安全と安定に対する責任ある姿勢」を示すものだと説明しています。自国の措置を通じて、サプライチェーンの混乱を抑えようとしていることをアピールした形です。
中国側が示した主張のポイント
- 半導体サプライチェーンの混乱の「源と責任」はオランダにあると主張
- オランダに対し、Nexperia関連の「関連措置」を速やかに撤回するよう要求
- Nexperia関連製品の「正常な供給」を確保する必要性を強調
- 民生用途の基準を満たす輸出については、ライセンス取得を免除する措置をすでに実施
- 欧州側が持つ影響力を活用し、オランダに誤った慣行の是正を促すことを歓迎
半導体サプライチェーンの安定が意味するもの
今回のNexperia問題をめぐるやりとりの背景には、半導体が世界経済の「血液」とも言える存在になっている現実があります。自動車、スマートフォン、産業機器など、多くの製品が半導体に依存しており、一国の措置がサプライチェーン全体に波及しやすい構造になっています。
中国商務省は、自国の輸出管理措置の運用を通じて、民生用途向けの供給を確保しようとしていると説明することで、「供給網の安定に貢献している」とアピールしています。一方で、オランダの措置がサプライチェーンに混乱をもたらしていると位置づけることで、責任の所在を明確にしようとしています。
欧州側の役割と今後の焦点
今回、中国が特に言及したのは「欧州側の役割」です。欧州委員会のシェフチョビッチ氏がNexperia問題について個人のソーシャルメディアで発信したことをきっかけに、中国は欧州側に対し、オランダへの働きかけを「一層強める」よう期待感を示しました。
中国商務省は、欧州側の影響力を評価したうえで、それをオランダの「誤ったやり方」の是正に向けて活用してほしいとしています。これは、単に二国間の問題ではなく、欧州と中国、そしてグローバルな半導体サプライチェーン全体に関わる課題として位置づけていると言えます。
今後注目されるポイント
- 欧州側(EU・欧州委員会)が、オランダにどの程度具体的な働きかけを行うのか
- オランダが自国の「関連措置」を見直すのか、それとも維持するのか
- Nexperia関連製品の供給状況がどこまで回復・安定するのか
- 半導体サプライチェーンをめぐる欧州と中国の関係が、今後どのような方向に向かうのか
読み手への問い:サプライチェーンをどう安定させるか
今回の中国商務省の声明は、オランダや欧州へのメッセージであると同時に、半導体サプライチェーンをめぐる国際的な議論の一場面でもあります。どの国・地域も自らの安全保障や産業政策を重視する一方で、相互依存が進んだサプライチェーンをどう安定させるかという課題に向き合っています。
読者のみなさんにとっても、これは遠い世界の話ではありません。半導体の供給不安は、身近なデジタル機器や自動車、さらには仕事や生活の基盤にも影響しうるテーマです。中国が欧州側に何を求め、欧州とオランダがどう応じるのか。その一つ一つの動きが、今後の国際経済とテクノロジーの行方を占う材料になっていきます。
今後も、Nexperia問題や半導体サプライチェーンをめぐる各国・各地域の動きがどのように連動していくのか、注視していく必要がありそうです。
Reference(s):
China welcomes EU to urge the Netherlands to correct wrong practices
cgtn.com








