ロンドンを襲うラブブ熱 独身の日ライブコマースが映す新ECトレンド
中国発の大型セール 独身の日に合わせ、ロンドンのライブショッピングでポップマートの人気キャラクター ラブブが爆発的に売れました。国際ニュースとしても、ライブコマースとコレクタブルトイの組み合わせがどこまで広がるのか注目されています。
ロンドンで独身の日フィーバー ラブブが飛ぶように売れた理由
2025年の独身の日のタイミングで、アリババグループ傘下の通販サイト AliExpress はロンドンからライブショッピングを配信し、中国の買い物熱をイギリスに持ち込みました。配信中、ポップマートのラブブの人形は文字通り棚から消えていく勢いだったといいます。
今回のライブ配信は、世界的に人気が高まっているポップマートのコレクタブルトイの波に乗る形で企画されました。ポップマートのラブブや Crybaby、SkullPanda などのシリーズは、中身が見えないブラインドボックス形式で販売され、どのフィギュアが出るか分からないワクワク感が支持を集めています。
ブラインドボックスとキャラクタービジネス ディズニー型の長期戦略
ポップマートは北京に本拠を置き、ラブブや Crybaby などのオリジナルキャラクターを軸に事業を広げています。ブラインドボックス形式の販売が世界各地でヒットし、同社の売り上げは急伸しています。
同社は、キャラクターを長く愛されるブランドに育てていく点で、ディズニーの手法を参考にしているとされています。単なる一過性のブームで終わらせず、シリーズやコラボレーションを重ねて長期的な成長につなげようとする発想です。
イギリスで売り上げ急伸 AliExpress上のポップマート公式店
AliExpress 英国法人のゼネラルマネジャー、ボニー・ジャオ氏によると、同プラットフォーム内のポップマート公式ストアの売り上げは、2025年10月には前年同月比で1500%増という急拡大を見せました。また、コレクタブルトイ全体の売り上げも、2025年上半期に前年同期比で300%増加したとされています。
ロンドンのスタジオからの配信では、ラブブの Why so serious 版のピエロ風フィギュアや、ブルーベリーの香りがする Hacipupu のグミベア人形など、さまざまな商品が紹介されました。価格帯は11ポンドから74ポンドと幅広く、手に取りやすいものからコレクター向けの高価格帯までそろえています。
若いインフルエンサーがけん引 4本の長時間配信で1万体販売を目標
AliExpress は今回、TikTokで130万フォロワーを持つ23歳のイギリス人インフルエンサー、アンナ・ウィリアムズさんを起用しました。ウィリアムズさんはインフルエンサーのメアリー・ヒーさんとともに、1日4回、各2時間のライブ配信を共同で進行しました。
同社は、金曜日までの数日間で約1万体のトイ販売を見込んでいます。配信中、2人は次々とブラインドボックスを開封し、中から出てきたフィギュアを視聴者に見せながら、デザインや香り、飾り方などを説明しました。
これらのトイは、単なるコレクションにとどまらず、バッグに付けるアクセサリーとして身につけられることも多く、転売市場も活発になっています。
ライブコマースは中国発 欧州ブランドも参加拡大
ライブコマースという販売スタイルは、中国のネット通販から広がったとされています。現在では、スペイン発のファッションブランド Zara やスウェーデン発の家具ブランド IKEA など、西側の大手ブランドも同様の形式に挑戦しています。
ライブ配信では、視聴者を楽しませるエンタメ性と、その場限りの特別価格や限定商品といった要素を組み合わせることで、購買意欲を高める狙いがあります。今回のラブブ配信も、まさにこのパターンに沿ったものといえます。
TikTok Shopで欧州でも普及期へ まだ初期段階という見方も
2016年にスペイン向けの AliExpress 初期ライブ配信で司会を務め、現在は企業にライブコマース戦略を助言しているカルメン・ムレイ氏は、欧州のライブショッピング市場について「まだ立ち上がりの段階にある」とみています。
一方で、TikTok Shop がスペイン、アイルランド、イタリア、ドイツ、フランスなどで始まって以来、ライブショッピングに取り組むブランドは大きく増えているとも指摘します。SNSプラットフォーム側の機能整備が進むほど、ライブコマースは日常の買い物体験に溶け込んでいく可能性があります。
日本の読者へのヒント コレクタブルトイとライブ配信の組み合わせ
今回のロンドン発の動きは、日本の消費者や企業にとっても示唆に富んでいます。キャラクター性の強いコレクタブルトイと、インフルエンサーを起用したライブ配信を掛け合わせることで、オンラインでも「一緒に開封している」体験を共有できるからです。
日本でも、カプセルトイやキャラクターグッズの人気が続いています。今後、こうした商品とライブコマースを組み合わせた販売手法が、国内外のプラットフォームで広がるかどうかは注目ポイントの一つといえるでしょう。
ラブブをはじめとするポップマートのトイがロンドンでどこまで定着するのか、そしてライブショッピングというフォーマットが世界標準の購買スタイルとして根付くのか。独身の日に起きたこの小さなフィーバーは、デジタル時代の買い物とエンタメの関係を考えるきっかけを与えてくれます。
Reference(s):
Labubu craze hits London on Singles' Day with AliExpress live shopping
cgtn.com








