米連邦最高裁、トランプ政権の食料支援全額拠出命令を一時停止延長
2025年12月、米国で続く史上最長の連邦政府閉鎖をめぐり、米連邦最高裁判所がトランプ政権による低所得層向け食料支援の削減を事実上認める暫定判断を出しました。食料支援を受ける4200万人の行方と、政治の駆け引きが重なっています。
何が起きたのか:最高裁が「一時停止」を延長
米連邦最高裁は現地時間火曜日、下級審の判事が出した「今月分の食料支援を全額拠出するようトランプ政権に命じた決定」の効力を、一時的に止める措置を延長しました。
この判断により、トランプ政権は当面、低所得層向け食料支援制度「補助的栄養支援プログラム(SNAP、いわゆるフードスタンプ)」から、およそ40億ドル(約数千億円)の支出を留保し続けることが可能になります。
一時停止の期限は木曜日までとされており、短期間の暫定措置ではあるものの、今月の給付を待つ人々にとって不安定な状況が続くことになります。
SNAPとは:4200万人を支える「食のセーフティーネット」
SNAPは、低所得の個人や世帯が食料を購入するための費用を補助する米連邦政府の主要な食料支援プログラムです。今回の裁判所の判断に直接影響を受けるのは、およそ4200万人にのぼるとされています。
- 対象:低所得層の個人・世帯約4200万人
- 制度:SNAP(補助的栄養支援プログラム、フードスタンプ)
- 留保されている額:約40億ドル
- 今回の一時停止の期限:木曜日まで
このまま資金の留保が続けば、食料を買うための予算が不足する家庭が増え、スーパーや地域経済にも波及する懸念があります。
ジャクソン判事は異議:即時履行を求める立場
連邦最高裁のケタンジ・ブラウン・ジャクソン判事は、今回の一時停止延長に反対しました。判決文の中で、トランプ政権側の要請をさらに認めるべきではないとの考えを示したとされています。
多数の判事は政権側の主張を受け入れ、一時停止を延長しましたが、ジャクソン判事の立場は、食料支援をめぐる司法判断の中で、生活への影響をより重く見る視点を浮き彫りにしています。
背景:史上最長の政府閉鎖と生活への影響
今回の判断の背景には、米国史上最長となっている連邦政府閉鎖があります。数週間にわたる政治的な対立により、
- 数百万人分の食料支援の支給が乱れ
- 数十万人の連邦公務員が無給のまま勤務、あるいは自宅待機となり
- 空の便の運航にも遅れや混雑が生じるなど、航空交通が混乱
といった影響が広がってきました。
議会の動き:上院は妥協案を可決
こうした中、米上院は月曜日、政府閉鎖を終わらせることを目的とした妥協的な法案を可決しました。この法案が最終的に成立すれば、政府閉鎖が解除され、トランプ政権側も下級審の命令を止める必要性が薄れると主張しています。
政権側の弁護士は最高裁に対し、政府閉鎖が終われば、下級審判決の効力を止めるための一時停止措置は不要になると説明しており、今回の延長措置も短期間で終わる可能性が示唆されています。
今後の焦点:司法判断と政治決着のどちらが先か
木曜日に期限を迎える一時停止措置が延長されるのか、それとも議会での政治決着が先に進むのかが、今後の焦点となります。
食料支援のような社会保障政策が、司法と政治のせめぎ合いの中でどのように扱われるべきか。今回の米国の動きは、日本を含む他国にとっても、「安全網」と政治的駆け引きのバランスを考える素材になりそうです。
Reference(s):
U.S. Supreme Court extends pause on Trump food aid funding order
cgtn.com








