米国、ラテンアメリカ4カ国の一部関税を撤廃 コーヒー・バナナが値下がりへ
米トランプ政権が、アルゼンチン、エクアドル、グアテマラ、エルサルバドルの4カ国から輸入する一部の食品などへの関税を撤廃すると発表しました。コーヒーやバナナなど身近な食料品の価格を下げ、生活コストへの不満を和らげる狙いがあるとみられます。
ラテンアメリカ4カ国の関税を一部撤廃
米政府は今週、アルゼンチン、エクアドル、グアテマラ、エルサルバドルからの一部食品やその他の輸入品に課している関税を撤廃すると明らかにしました。これは、米企業にとってこれら4カ国の市場へのアクセスを拡大するための枠組み協定の一環とされています。
トランプ政権の高官は記者団に対し、今回の措置によってコーヒー、バナナをはじめとする食料品価格の低下が見込まれると説明しました。その上で、小売業者がコスト減を消費者価格に反映させることを期待していると述べています。
4カ国との枠組み協定の大部分は、今後2週間以内に最終合意に達する見通しで、年末までに追加の協定がまとまる可能性もあるとされています。
物価高対策としての関税見直し
生活費の高騰が続く中、トランプ政権は物価対策として輸入関税の見直しを打ち出しています。スコット・ベッセント財務長官は前日、コーヒーやバナナなど果物の価格を引き下げるため、今後数日のうちにかなり大きな発表を行うと述べていました。今回の関税撤廃は、その流れの中に位置づけられます。
一方で、トランプ大統領は、物価高の原因は前政権の政策にあり、自身が導入した幅広い関税ではないと主張しています。しかし、経済学者らは、ほぼ全ての国からの輸入品に課された関税が、高い物価の一因になったと指摘しており、政策効果と副作用をめぐる議論は続いています。
先週の選挙結果が与えた政治的圧力
先週行われた選挙では、ニュージャージー州、ニューヨーク州、バージニア州などで民主党候補が相次いで勝利しました。特に生活費の高騰への不満が有権者の投票行動を左右したとされ、共和党にとっては痛い結果となりました。
こうした流れを受け、トランプ大統領は物価の抑制に一段と力を入れており、関税の部分的な撤廃や見直しは、政治的な巻き返しを図る上でも重要なカードになっています。
ブラジルとの貿易枠組み協議も進行
米国務省によると、マルコ・ルビオ国務長官は今週、ブラジルのマウロ・ヴィエイラ外相と会談し、今後の米ブラジル間の貿易関係をめぐる枠組みについて協議しました。
ブラジルは世界最大のコーヒー生産国かつ輸出国ですが、対米輸出には現在、トランプ大統領が課した50%の高関税が適用されています。今回、ラテンアメリカ4カ国の一部関税が見直される中で、ブラジル産コーヒーを含む品目の扱いがどう変わるのかも注目点です。
牛肉やかんきつ類への関税免除も検討か
米紙ニューヨーク・タイムズは、トランプ政権が牛肉やかんきつ類など一部食品の輸入関税について、さらに免除対象を広げることを検討していると報じました。こうした対象には、米国と正式な貿易協定を結んでいない国からの輸入品も含まれる可能性があるとされています。
ホワイトハウスの報道担当者は、この報道に対するコメント要請に直ちには応じていません。今後、どの品目とどの国が追加の関税見直しの対象となるのか、そしてそれが物価にどの程度影響するのかが焦点となります。
日本の読者にとっての意味
今回の米国の動きは、米国内にとどまらず、世界の食品市場や貿易の流れにも波及する可能性があります。ラテンアメリカやブラジル産のコーヒーや果物は、国際市場を通じて価格が連動しやすく、日本の消費者価格にも間接的な影響が生じることがあります。
日本の読者にとっても、コーヒーやバナナといった身近な食品をめぐる米国の関税政策は、物価と政治、国際貿易がどのように結びついているかを考えるうえで、分かりやすいケーススタディと言えるでしょう。今後の追加措置の行方を追うことで、世界経済の動きと日々の生活がどのようにつながっているのかを読み解くヒントになります。
Reference(s):
U.S. to lift tariffs on certain goods from 4 Latin American countries
cgtn.com








