中国で都市パイプライン刷新加速 北京・上海から全国へ広がるインフラ投資
中国で都市パイプライン網の大規模な刷新が加速しています。老朽化したガス管や水道管などを対象に、2025年末までの重点改修と、その後5年間にわたる全国的な更新計画が進められています。
北京・上海で進む高品質発展型インフラ投資
中国は、量より質を重視する高品質発展の取り組みの一環として、都市インフラの安全性と信頼性を高めるパイプライン改修を進めています。とくに首都北京と上海では、具体的な数値目標が示されています。
- 北京では、2025年末までに老朽化したパイプラインおよそ1000キロメートルを改修する計画です。
- 上海では、約130キロメートル分の架空ラインを地中に移設することを目指しています。
いずれも、都市の安全性向上や景観の改善、災害時のリスク低減などを意識したプロジェクトといえます。
今後5年で約60万キロの都市パイプラインを更新
今回の取り組みは、北京や上海にとどまらず、中国全土の都市部に広がる計画です。今後5年間で、都市に張り巡らされたパイプライン約60万キロメートルが更新対象になるとされています。
対象となるのは、主に次のような生活インフラです。
- ガス供給パイプライン
- 水道管などの給水設備
- 地域暖房に使われる配管網
これらの更新には、およそ4兆元規模の投資が見込まれています。インフラの安全性向上に加え、関連産業や雇用への波及効果も期待されます。
なぜ今、パイプラインの刷新なのか
老朽化リスクと都市の安全
都市部のパイプラインは、一度敷設されると長年にわたり使われ続けます。その一方で、老朽化が進んだ配管は、漏水やガス漏れなどの事故リスクを高める要因となります。
人口が集中する大都市で事故が発生すれば、広範囲に影響が及ぶ可能性があります。今回のような計画的な更新は、こうしたリスクを事前に下げる取り組みといえます。
生活の質とエネルギー効率の向上
パイプラインの刷新は、安全対策にとどまらず、生活の質の向上にもつながります。新しい配管システムは、漏れの減少や圧力の安定によって、ガスや水、暖房の供給をより安定させることができます。
エネルギーや水資源の無駄を減らすことは、コスト削減だけでなく、環境負荷の軽減にもつながります。高品質発展というキーワードの背景には、こうした効率性と持続可能性を高める狙いもあります。
日本のインフラ更新とも重なる課題
日本でも、高度経済成長期に整備された水道管やガス管の老朽化が課題となっています。中国で進むパイプライン刷新は、スケールこそ異なるものの、インフラの安全性をどう高めるかという点で共通するテーマを投げかけます。
日常生活では意識しづらい地下のパイプラインですが、その更新計画は、都市の安全、経済、環境のすべてに関わる重要な政策です。2025年末に向けた北京・上海での取り組みと、その後5年間の全国的な更新の行方は、今後も注視していく価値がありそうです。
Reference(s):
cgtn.com








