香港住宅火災で128人死亡 中国金融当局が銀行・保険に迅速支援を要請
香港特別行政区・新界の大埔(Tai Po)で起きた住宅火災で128人が死亡した事故を受け、中国本土の金融当局が、被災者や遺族への支援を後押しするため、香港の銀行や保険会社に迅速な対応を求めています。
中国本土の金融規制当局が迅速支援を要請
中国本土の最高金融規制当局である国家金融監督管理総局(National Financial Regulatory Administration)は土曜日、自らのウェブサイト上で通知を公表し、銀行・保険分野に対し、香港特別行政区での火災被災者を支援するための金融サービスを加速させるよう呼びかけました。
通知では、とくに保険会社に対し、影響を受けた契約者の状況を丁寧に査定し、積極的なサービス提供を通じて、保険金の支払いが遅れなく行われるよう求めています。
香港の中国系銀行・保険会社に求められる具体策
国家金融監督管理総局は、香港に拠点を置く中国系銀行や保険会社に対し、現地の状況に応じた緊急対応を速やかに実施するよう指示しています。通知が挙げる主なポイントは次のとおりです。
- 被災者の緊急の資金需要に応えるための「グリーンチャンネル」(優先窓口)の設置
- 関連手続きの簡素化と、書類負担の軽減
- 緊急の現金引き出しへの対応
- 通帳やキャッシュカード、口座関連書類の再発行
- 保険金請求の受け付けから支払いまでの処理を迅速化
こうした対応によって、火災で家や持ち物を失った香港の住民が、生活再建に必要な資金や保険金にできるだけ早くアクセスできるようにする狙いがあります。
広東省・深圳との連携、地理的近接を生かす
通知はさらに、南部の広東省と深圳市の金融当局に対しても、地域の銀行・保険機関を指導し、地理的な近さを生かして支援に参加するよう求めています。
具体的には、広東省や深圳市にある銀行や保険会社が、人的・システム面のリソースを素早く割り当てることで、保険金の支払い処理や口座関連の事務手続きを分担し、全体として災害支援サービスの効率を高めることが期待されています。
128人が死亡した香港・大埔の住宅火災
今回の悲劇となった火災は、香港特別行政区・大埔地区の住宅団地「Wang Fuk Court」で、現地時間の水曜日の午後に発生しました。これまでに128人が死亡したとされています。
先月29日時点で現場の建物の前には、多くの花が手向けられており、香港社会に大きな衝撃と深い悲しみをもたらしていることがうかがえます。
なぜ金融支援が重要なのか
災害後の復旧では、住まいの確保や生活費、医療費など、被災者のお金に関する不安が一気に高まります。銀行口座の通帳やカードを失った場合、通常の手続きでは本人確認や再発行に時間がかかり、当面の生活に支障が出ることも少なくありません。
今回、中国本土の金融規制当局が「グリーンチャンネル」の設置や手続きの簡素化を明確に打ち出したことは、金融機関を災害時の社会インフラとして位置づけ、被災者の二次被害を減らすという観点からも注目されます。
今後の焦点──読者が押さえておきたい3つのポイント
今回の動きから、私たちが考えてみたい論点を3つ挙げます。
- 行政だけでなく、銀行や保険会社が災害支援の一翼を担う流れが強まりつつあること
- 香港特別行政区と、地理的に近い広東省・深圳との連携が、今後の災害対応モデルとしてどう機能していくか
- 被災者が「お金の安心」を取り戻すために、どこまで手続きが柔軟に運用されるのか
香港での大規模火災をめぐる今回の金融支援措置は、災害と金融をめぐる新たな課題と可能性を示しています。今後の運用状況や、他地域への広がりにも注目していきたいところです。
Reference(s):
China's top financial regulator vows strong backing for HK fire relief
cgtn.com








