LAオートショーでEV減少 米政策が映す世界とのギャップ video poster
米国を代表する自動車イベント「2025年ロサンゼルス・オートショー」で、電気自動車(EV)の出展が例年より少ないことが話題になっています。現在の米国の政策が影響し、世界の自動車産業が目指すEVシフトとのギャップが浮き彫りになっているとされています。
2025年ロサンゼルス・オートショーで何が起きているのか
ロサンゼルス・オートショーは、米国でも最大級の自動車イベントのひとつです。毎年、多くの大手自動車メーカーが新型モデルやコンセプトカー(将来の方向性を示す試作車)を発表する場として注目されています。
ところが2025年の会場では、EVの存在感が期待ほど強くない様子が伝えられています。内燃機関車やハイブリッド車が依然として目立ち、「次の主役」と見なされてきたEVは、数の面では後退しているように映ります。
EVが少ない背景に「現在の米国政策」
今回のロサンゼルス・オートショーでEVが減少している背景として、報道では「現在の米国の政策」が指摘されています。EVに関する支援策や規制の方向性が、自動車メーカーの出展戦略に影響しているとみられます。
具体的には、次のような要素が複合的に作用している可能性があります。
- EV購入を後押しする補助金や税制優遇の先行きへの不透明感
- 充電インフラなど基盤整備の速度に対する市場の慎重な見方
- 貿易や関税をめぐる政策動向を見極めたいメーカー側の思惑
こうした要因が重なり、メーカー各社が「まずは売れ筋のガソリン車やハイブリッド車で確実に市場を取りにいく」姿勢を強めている可能性があります。
米国市場と世界の自動車産業の「ズレ」
国際メディアのリポートによると、今年のロサンゼルス・オートショーは、米国の自動車市場と世界の自動車産業の未来像とのあいだにあるギャップを象徴する場にもなっています。
多くの国・地域では、気候変動対策や環境規制の強化を背景に、EVやプラグインハイブリッド車へのシフトが中長期の前提になりつつあります。メーカー側も、次のような方向で戦略を組み立ててきました。
- 将来の主力車種としてEVラインナップを拡大する
- バッテリー技術やソフトウェアなどへの大型投資を進める
- 都市部を中心に、充電インフラとセットで市場を育てる
こうした世界的な流れと比べると、今回の米国市場は、短期的な採算や消費者ニーズをより重視しているように見えます。その結果として、EVよりもガソリン車・ハイブリッド車がショーの主役に戻りつつあるという構図です。
ロサンゼルス・オートショーの会場から伝えられる光景は、「世界のEVシフト」と「米国の今」のズレを視覚的に示すものだと受け止められています。
なぜこのニュースが重要なのか
今回の動きは、単に一つのモーターショーの話にとどまりません。2025年12月時点で、自動車産業は次の数十年を左右する選択を迫られています。
その中で、世界最大級の市場のひとつである米国が、どれだけEVにコミットするのかは、各メーカーの投資計画や技術開発、さらには雇用やサプライチェーンにも大きな影響を与えます。
もし米国市場がEVに慎重な姿勢を取り続けるとすれば、メーカーは次のような難しい判断を迫られます。
- 米国向けには内燃機関車やハイブリッド車を重視しつつ、他の市場向けにはEVに投資する「二正面作戦」を続けるのか
- 世界全体のEVシフトを見据え、短期的な採算を犠牲にしてでもEVに資源を集中するのか
ロサンゼルス・オートショーでのEV減少は、こうした戦略上のジレンマが表面化した一コマともいえます。
日本の読者・日本企業への示唆
日本にとっても、米国の自動車市場とEV政策の動きは無関係ではありません。日本の自動車メーカーは長年、米国を最重要市場のひとつとしてきました。現在も、多くのモデルが米国市場のニーズを前提に設計されています。
今回のニュースを、日本の読者の視点から整理すると、次のような問いが浮かび上がります。
- 米国市場に合わせた戦略と、世界全体のEVシフトを見据えた長期戦略を、どう両立させるべきか
- 日本の都市部や地方で、EVインフラをどのペースで整備していくのか
- 自分自身の次のクルマ選びで、EVをどのような選択肢として位置づけるか
現地を取材したEdiz Tiyansan記者のリポートが伝えるロサンゼルス・オートショーの姿は、単に「米国のニュース」ではなく、これからの移動手段やエネルギー選択を考えるうえでの鏡のような存在になっています。
EVの出展が減った今年のショーは、自動車とエネルギーの転換が「一直線のシナリオ」ではなく、各国の政策や市場の思惑が複雑に絡み合うプロセスであることを改めて示しています。2026年以降、米国と世界のEV戦略がどのように再び交差していくのか、引き続き注目が集まりそうです。
Reference(s):
Fewer EVs showcased at LA Auto Show due to current US policies
cgtn.com








