IMF、中国の2025年成長率見通しを5.0%に上方修正 video poster
IMF、中国の2025年成長率見通しを5.0%に
国際通貨基金(IMF)は、中国本土の2025年の実質経済成長率見通しを5.0%へと引き上げました。北京で水曜日に開かれた記者会見で、IMFのクリスタリナ・ゲオルギエバ専務理事が発表しました。
今回の見通しは、前回予測と比べて0.2ポイントの上方修正です。IMFは、中国経済が示してきた「著しいレジリエンス(回復力)」が、その背景にあると説明しています。
上方修正の背景にある二つの要因
IMFによると、中国本土の成長見通しを引き上げた主な理由は次の二つです。
- 景気を下支えするマクロ経済政策の実施
- 中国からの輸出に対する関税が、当初の想定より低く抑えられていること
ゲオルギエバ専務理事は、こうした政策対応が中国経済を支え、外部環境の不確実性の中でも成長の土台を固めているとの見方を示しました。国際経済ニュースとしても、今回の上方修正は注目を集めています。
2026年見通しも4.5%に引き上げ
IMFは、2025年に続く2026年の中国本土の成長率見通しも引き上げました。新たな予測は4.5%で、こちらは前回から0.3ポイントの上方修正となります。
複数年にわたる成長見通しが引き上げられたことは、単なる一時的な景気刺激ではなく、中期的な成長が続くという期待が高まっていることを示唆しています。
IMFが指摘する三つの「アンバランス」
一方で、IMFは中国本土の経済には依然としていくつかのアンバランスが残っているとも指摘しています。声明で挙げられた主なポイントは次の三つです。
- 不動産セクターの調整が長期化していること
- 国内需要の弱さ
- 物価下落圧力、いわゆるデフレ圧力
不動産分野の調整は、投資や雇用、地方財政にも波及しやすいテーマです。また、国内需要の弱さやデフレ圧力は、企業収益や賃金、消費行動など、実体経済のさまざまな部分に影響しうるとされています。
IMFは、成長率が上方修正されたことと同時に、こうした課題への丁寧な対応が引き続き重要だと強調しています。楽観と慎重さの両方をにじませるメッセージだと言えそうです。
第15次五カ年計画と「消費主導」への転換
ゲオルギエバ専務理事は、中国本土の第15次五カ年計画に関する提言にも言及しました。彼女によれば、中国は成長のエンジンとして「消費」を重視し、経済構造をモノ中心からサービス中心へと再編していく方針を示しています。
これは、輸出や設備投資に強く依存する従来型のモデルから、サービス産業と個人消費をより重視するモデルへと、成長パターンを切り替えていくことを意味します。ゲオルギエバ専務理事は、中国がこうした方向に向けて着実に歩み始めているとして、「正しい方向に進んでいる」と評価しました。
なぜ今、この見通しが重要なのか
2025年も終盤に差し掛かる中で示された今回のIMFの判断は、中国本土の経済運営が、外部環境の変化と国内の構造調整の双方に対応しようとしていることを改めて映し出しています。
成長率の上方修正と、残るアンバランスへの冷静な指摘。この二つのメッセージは、短期的な数字の良し悪しだけでなく、中長期の経済構造の変化に目を向ける必要性を示しています。
輸出関税の動きやマクロ経済政策の運営、そして消費・サービス主導の成長への転換がどのように進んでいくのか。今回のIMFの発表は、今後数年の中国本土経済を見ていくうえで、一つの重要な手がかりとなりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








