香港、2026年もIPO資金調達で首位維持へ 景況感も改善
2025年12月時点で、香港が世界のIPO(新規株式公開)資金調達で存在感を強めています。複数の大手金融機関の見通しでは、2026年も香港が主要な資金調達ハブとして「IPO首位」を維持する可能性があるとされ、企業の景況感も上向いています。
2026年のIPOは「150〜200社、3,000億香港ドル超」予測
報道によると、UBSは2026年の香港市場について、150〜200社がIPOを実施し、資金調達総額が3,000億香港ドル(約385億米ドル)を超えると予測しています。これは、2025年の約2,700億香港ドルを上回る計算です。
2025年は、香港がIPO資金調達で世界トップに返り咲いた年とされます。2026年に向けても、上場案件の増加が続くという見立てです。
ハンセン指数「3万ポイント」見通しも、背景に“資金回帰”と大型上場
UBSは株式市場の先行きについても、ハンセン指数が2026年に3万ポイントまで上昇し得るとしています。要因として挙げられているのは、次のような点です。
- 米国資本が市場に戻ってくる可能性
- 「メガ上場(大型IPO)」の実現
IPOが増えると市場の注目が集まり、売買の活性化や指数の押し上げ要因になり得ます。一方で、資金の流れは金利や地政学の空気感にも左右されるため、「どのような上場が、どのタイミングで出てくるか」が焦点になりそうです。
AIユニコーンの上場計画が加速 “数週間以内”との報道も
市場の勢いを象徴する材料として、Bloombergは、中国のAIユニコーンであるMiniMaxとZhipu AIが、数週間以内に香港でIPOを完了させる計画だと報じています。両社は「OpenAIの競合になり得る存在」とも見られており、AI関連の成長期待が上場機運を後押ししている構図がうかがえます。
企業の景況感も改善 「今後12カ月が明るい」回答が大幅増
資本市場の動きと並んで、実体経済側のムード改善も目立ちます。香港総商会(Hong Kong General Chamber of Commerce)の調査では、今後12カ月の香港のビジネス環境を「前向き」とみる企業が48.3%でした。これは、前年の18.3%から大きく上昇しています。
商会のSusan Yuen会長は、以前は米国の関税引き上げが懸念材料として不透明感を強めた一方で、現在の地政学環境はより安定的に見られていると述べたとされています。
香港IPOが強い理由:2026年に向けた見取り図
今回の見通しをつなげて考えると、香港市場は2026年に向けて次の循環を狙っているようにも見えます。
- 上場候補の増加(特にテック・AIなど成長分野)
- 大型IPOが呼び水となり、投資マネーと関心が集まる
- 企業心理の改善が投資・採用・事業拡大につながる
IPOは単なる「資金集め」ではなく、都市の金融機能、産業の新陳代謝、投資家のリスク許容度が交差するイベントです。2025年に戻ってきたトップの座を、2026年にどう維持するのか——香港市場の次の一年は、上場の質と量の両面で試されることになりそうです。
Reference(s):
Hong Kong set to retain IPO crown in 2026, business confidence rises
cgtn.com








