中国本土、2026年の不動産安定へ「都市別」対策 在庫圧縮と白リスト強化
中国本土で2026年の不動産市場をどう安定させるか。その方針が、住宅・都市農村建設部の全国工作会議(23日に閉幕)の内容として示されました。来年から始まる第15次五カ年計画(2026〜2030年)の入口で、需要と供給の“調整の仕方”が焦点になっています。
2026年の最優先は「不動産市場の安定化」
会議の説明によると、2026年の主眼は不動産市場の安定です。打ち出されたキーワードは「都市ごと(city-by-city)の的確な施策」。地域差を前提に、供給量や在庫状況に合わせて手当てする設計です。
掲げた基本アプローチ
- 新規供給をコントロールする
- 既存住宅在庫(売れ残り等)を減らす
- 供給構造(物件タイプや用途の配分)を最適化する
在庫圧縮の軸は「既存土地・物件の活性化」
在庫削減に向けた中心的な仕組みとして示されたのが、既存の土地や物件を「活性化(再稼働)」する取り組みです。具体的には、売れ残った商業住宅在庫を、地方政府や国有企業などが購入し、用途転換する流れを想定しています。
購入した住宅を何に転用するのか
- 保障性(政府支援)住宅
- 移転・立ち退きに伴う再定住住宅
- 寮(ドミトリー)
- 人材向け住宅
「売れ残りを抱えたまま時間が過ぎる」状態を減らしつつ、住まいの供給を政策目的に合う形へ組み替える——その発想が読み取れます。
「保障性住宅」を精密に、住宅の質も引き上げへ
住宅・都市農村建設部は、政府補助付き住宅(保障性住宅)の供給を、最適化しつつ“精密に”実行するとしています。同時に、住宅の全体的な品質向上を狙うプロジェクトも立ち上げる方針です。
量の調整(供給・在庫)と、質の底上げ(住環境・仕様など)を同じ時間軸で進める構図になっています。
資金面では「白リスト」仕組みをさらに有効化
会議では、不動産プロジェクト向けの「白リスト」仕組みも強調されました。資金支援が必要な開発案件を識別し、金融面の支えをつけることで、特に“先に販売された住宅”の完成・引き渡しを後押ししてきたと説明しています。
来年に向けては、この仕組みの実効性を高め、開発企業の「合理的な資金需要」を支える考えです。市場の安定には、建設の継続性と引き渡しの確実性が重要だという問題意識が背景にあります。
不動産の先にある「都市更新」:暮らしやすさの改修へ
2026年の計画は不動産にとどまらず、都市更新(アーバンリニューアル)と都市ガバナンス(運営)の高度化も柱に据えています。具体策としては、古い住宅コミュニティの改修、緑地の開放、バリアフリーや高齢者に配慮した環境改善などが挙がりました。
インフラ面の継続施策
- 国家の重点戦略や新型インフラ関連プロジェクトの高品質な実施
- 地下のライフライン(上下水・ガス等)網の更新キャンペーン継続
- 総合的な共同溝(ユーティリティトンネル)の整備
いま何が読み取れるか:2026年は「調整の年」になる
23日時点で示された方針をまとめると、来年(2026年)は、都市ごとの需給に合わせて供給と在庫を調整し、用途転換と資金支援で“滞り”を減らす設計です。第15次五カ年計画(2026〜2030年)の初年度として、住宅と都市の更新を同時に進める姿勢が、政策パッケージとして提示された形です。
Reference(s):
China outlines measures to stabilize property market in 2026
cgtn.com








