トランプ氏の「ベネズエラ原油賭け」—学者が不確実性を指摘 video poster
2026年1月4日現在、米国のドナルド・トランプ大統領がベネズエラの原油をめぐって描く戦略について、「不確実性に包まれている」とする見方が学術側から出ています。焦点は、原油収益で政治的安定を“買う”発想が本当に成立するのか、という点です。
何が指摘されたのか:原油収益で「安定」と「利益」を同時に狙う構図
コロンビアのエクステルナド大学の研究教授、デビッド・カストリジョン氏はインタビューで、トランプ大統領の賭けは「政治的安定を一定程度実現し、その安定を維持するためにベネズエラ原油の利益を使い、さらに自分自身を富ませる」という想定にある、と述べました。
一方で同氏は懐疑的な姿勢を示し、全体の見取り図は不透明で、計算が合わない(math doesn’t add up)との見方を示しています。
「計算が合わない」とは何を意味するのか
カストリジョン氏の表現は、単に収益見込みの大小というより、原油収益を政治の安定装置として使う設計そのものに無理がある、という問題提起として読めます。具体的には次のような論点が浮かびます。
- 収益 → 安定の因果がどこまで成り立つのか(収益があっても不安定要因は残り得る)
- 安定維持コストが収益を上回る可能性(維持に必要な支出が膨らむ局面)
- 誰が収益を管理し、誰が配分を決めるのかという統治の問題
- 「自分を富ませる」という疑念が広がった場合の政治的反作用
不確実性が強い理由:数字だけで割り切れない政治
原油は価格や需給の影響を受けやすく、収益が安定しない可能性があります。さらに政治の安定は、資金の多寡だけで決まるとは限りません。カストリジョン氏が強調する「不確実性」は、経済計算と政治現実のズレを示す言葉でもあります。
このニュースの見どころ:次に注目されるポイント
現時点で議論の中心は、トランプ大統領の狙いがどこまで具体化され、どんな結果をもたらすのかという点にあります。今後の注目点としては、次のような問いが残ります。
- 原油収益を安定維持に回す設計(ルール)は示されるのか
- 「計算が合わない」とされる根拠はどこにあるのか
- 収益の扱いをめぐる透明性は担保されるのか
原油という“資源の利益”が、政治の安定と結び付けられるとき、期待と疑念が同時に膨らみます。カストリジョン氏の指摘は、その交差点にある不確実性を静かに可視化したものと言えそうです。
Reference(s):
Trump's Venezuela oil gamble is shrouded in uncertainty: Academic
cgtn.com








